葬儀における食事の意味 費用の相場と省略される理由についても解説
コロナ禍によって葬儀のあり方は大きく変化していますが、とくに影響を受けたのが葬儀における「食事」です。会食ではマスクを外さざる得ないため、感染リスクの問題から食事を省略するケースが増えています。
また、葬儀費用を抑える意味でも、食事を省略する形式の葬儀が増えています。
今回は、そもそも葬儀における食事にはどのような意味があるのか解説していきます。
葬儀における食事の意味
葬儀における食事の機会は、主に「通夜振る舞い」と「精進落とし」で設けられます。
これら会食には共通して、「故人への供養」「弔問客・僧侶へのお礼」の意味が込められています。重要な宗教儀式というよりは慣習の意味合いが強いため、省略したからといって「故人が成仏できなくなる」といった問題はありません。
続けて「通夜振る舞い」と「精進落とし」の意味をそれぞれ解説していきます。
通夜振る舞いとは
通夜振る舞いとは、通夜のあとに設けられる会食のことです。参列してくださった方へのお礼だけでなく、故人との最後の食事という意味があり、故人の思い出を語りあう場という意味もあります。その性質から決まった席などはなく、参列者であれば誰でも通夜振る舞いに参加できます。
また、通夜振る舞いは、時代を経るごとに大きく様相を変えている文化でもあります。通夜が一晩中執り行われていた時代では、通夜振る舞いは夜通しで提供されるものでした。
以前は食事の内容も精進料理が提供され、肉や魚などを避けるのが通例でした。仏教では忌明け(四十九日法要)まで肉や魚、酒などを避ける教えがあったためです。
しかし近年では、参列者側に「通夜振る舞いは30分から一時間程度で退席する」といったマナーが広められており、夜通しで故人を偲ぶ文化は過去のもとなっています。
また、食事の内容も肉や魚などを制限することはほとんどなく、故人が好きだった品などを選ぶのが主流となっています。
精進落としとは
本来の精進落としは、四十九日法要のあとに行われるもので、遺族が忌明けに取る食事を指していました。地域によっては「精進上げ」と呼ぶこともあります。
仏教では忌明け(四十九日法要)まで肉や魚、酒などを避けて精進料理で過ごす教えがあり、精進落としは食事の制限が解かれたタイミングで初めて食べるごちそうでした。
しかし現在は、火葬後の初七日法要(繰り上げ法要)として、精進落としの席を設けることが増えており、基本的に火葬に立ち会う身近な親族や友人などが参加します。
意味合いとしては、一通りの儀式を無事に終えれたことへの感謝として、親族や僧侶などに振る舞う食事となります。
内容(メニュー)については、通夜振る舞いと異なり禁止されるものはありません。慶事を連想させるような食材だけ避ければよいでしょう。
葬儀の食事で必要となる費用
まず前提として、葬儀の飲食費として必要となる金額は、参列者の人数と料理の内容によって大きく異なってきます。
そのうえで、一般的に以下の金額がおおよその目安となります。
通夜振る舞い:1人あたり2,000~3,000円程度
精進落とし:1人あたり4,000~5,000円程度
通夜振る舞いの場合
通夜振る舞いでは、1人あたり2,000~3,000円程度が費用の目安となります。
通夜振る舞いは明確に人数を定めず、寿司桶のように大皿から取り分ける形式で提供するのが一般的です。
参列者の滞在時間もまばらなので、予定される参列者全員に対して一食分を用意する必要はありません。仮に参列者が10名であれば、6、7人前の食事を用意すればよいでしょう。
また、個別包装のお菓子などを中心に振る舞い、立食形式で故人を偲ぶ場合もあります。近年の「通夜振る舞いでは長居をしない」というマナーに合わせた変化といえるでしょう。こうした内容であれば、さらに費用を抑えられます。
精進落としの場合
精進落としでは、1人あたり4,000~5,000円程度が費用の目安となります。食事のグレードによっては、さらに金額が上がる場合もあります。
参加者の人数はあらかじめ決めておく必要があり、1~2時間程度の会食形式で食事をします。「無事に葬儀を終えたこと」「参列者への感謝」などの意味が込められるため、内容も弔事の範囲を出ない程度に華やかとします。そのため、通夜振る舞いに比べて一人あたりの予算が高くなります。
なお、僧侶が精進落としを辞退した場合は、お食事代を包む必要があります。これについては「葬儀における心付け 現代ではもう必要ない?」でも解説しています。
葬儀における食事が省略される理由
近年、葬儀における食事は、様々な理由から省略される傾向にあります。
葬儀費用を抑えるため
葬儀において飲食費は、かなりのウエイトを占める出費となります。食事は儀式のなかでも比較的省略しやすいため、葬儀費用を抑えたい場合にまず検討される項目です。
実際、鎌倉新書「第5回お葬式に関する全国調査(2022年)」によれば、葬儀費用の総額が平均111万7,100円だったのに対し、飲食費は20万1,100円と、おおよそ20%を占めています。
参考:https://www.kamakura-net.co.jp/newstopics/9302/
単純に計算すれば、食事を省略すれば葬儀費用を約20%抑えられるわけです。
また、会食自体を省略するのではなく、家族葬形式で参列者の数を減らすことで飲食費を抑える場合もあります。
一日葬や直葬の普及
通夜を省略する一日葬や、儀式のほとんどを省略する直葬が普及したことも、葬儀における食事の機会が減った大きな要因です。
一日葬と直葬については、以下の記事で詳しく解説しています。
「一日葬のメリット・デメリット 後悔しないためのポイントとは」
「直葬の流れ シンプルながらも最大限のお見送りをする方法」
新型コロナウイルスの感染拡大
ここ数年、葬儀における食事を省略する最大の理由になっているのが、感染対策でしょう。
葬儀はご高齢の方が参列する可能性も高く、感染によるリスクは高くなりがちです。そのため、葬儀における会食自体が禁止されているわけではありませんが、実施は控えられているのが現状です。
場合によっては、お弁当など持ち帰れる品を用意して、自宅で故人を偲びながら食事をしていただくといった対応も可能です。
まとめ
様々な理由から葬儀における食事は目まぐるしく変化しており、近年は新型コロナウイルス感染拡大の影響もあり、省略する傾向が強まっています。
ただ、会食は葬儀の一連の儀式のなかでも、ゆったりと故人を偲べる貴重な場でもあります。席を設けるか否かに正解はありません。
葬儀における食事で実施を悩まれている方は「とむらび」までご相談ください。経験豊富なスタッフが24時間365日、無料相談を承っております。
筆者の経歴
花で彩るお葬式「とむらび」は、代表取締役の平井旭彦が大手花屋時代に感じた『葬儀を低価格で、ご遺族に寄り添ったお葬式を提供したい。花祭壇を低価格で、故人を沢山のお花で彩るサービスをしたい。』との思いから、2016年11月1日に川崎市宮前区有馬で創業した葬儀社です。川崎市をはじめ、横浜市の葬儀経験も豊富な葬儀社です。
弊社では、ご遺族様のご要望に柔軟に応えられるように、選べる葬儀プランをご用意しております。
併せて、川崎市民の公営斎場、「かわさき北部斎苑」「かわさき南部斎苑」と横浜市民の公営斎場「横浜市北部斎場」を利用することで、葬儀費用が安く抑えられます。
それぞれの、ご家族の事情に合った最適な葬儀プランをご提案させて頂きます。葬儀料金・費用面についても是非ご相談下さい。
弊社は、元花屋ということもあり、『低価格な葬儀でも、沢山のお花でお見送りできる』と皆様から非常に高い評価を頂いております。おかげ様で、「リピーター」に「ご紹介」の依頼を多く頂いております。
これからも、『低価格でも高品質な葬儀サービスに、ご遺族の気持ちに寄り添ったお葬式』を目標に、従業員一同努めて参ります。
葬儀社:花で彩るお葬式「とむらび」
運営会社:株式会社ヒライ
相談サロン:〒216-0003 神奈川県川崎市宮前区有馬9丁目3-14 弥生ビル 1F
24時間 受付 365日対応
【事前相談無料】
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鷺沼駅から徒歩10分
川崎市・横浜市・東京都のお葬式、葬儀は花で彩るお葬式「とむらび」に相談ください。
家族葬、一日葬、一般葬、火葬式、直葬など様々な葬儀プランをご提案しており、葬儀費用や価格について相談・質問を承っております。
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