【葬儀の世界】独特なジャマイカ
ジャマイカというと、どのような印象をお持ちでしょうか。
アフリカにある国で、陸上が得意といったイメージがあるかもしれません。
この記事ではジャマイカの葬儀の特色について見ていきます。
ジャマイカの独特な考え方
ジャマイカでは、奴隷制などが敷かれていたことから、キリスト教的な要素も持ちつつも、基本はアフリカの流れを汲む伝統的な葬儀が行われます。
葬儀はナインナイトと呼ばれ、死後9日目に行われるのが基本です。
日本では、どうしても火葬場の予約が取れないなどの事情でもない限り、9日も間を置くことはありません。
多くのケースで死後2~3日以内には葬儀が執り行われます。
ジャマイカの場合、なぜ9日も間を置くのかというと、アフリカに伝わる伝統的な言い伝えや風習があるためです。
アフリカでは、死んだ人には現世への未練があると考えます。
そのため、9日間にわたって時間を取り、自分が死んだことを認識させ、現世への未練をなくす冷却期間を取るという考えがベースにあるのです。
死者に冷静になる期間を与えるだけでなく、遺族や知人なども、現世に未練が残らないようサポートしてあげなくてはなりません。
そのため、日本とは異なり、遺体は外へ出されてしまいます。
日本のように一晩一緒に傍で過ごし、寝ずの番でお線香を絶やさないようにするといった風習はありません。
また、家の中にあるすべての鏡を布で覆い隠さなくてはならず、時計を止めておくこと、黒・白・紫色の喪服を着用すること、家具の配置を変えることも必要です。
家具の配置を変えるのは、万が一霊が戻ってきてしまった際に、これまでの家と同じだと、自分の居場所だと思って住み着いてしまうと考えられているからです。
霊が住み着くことなく、神の元へと召されるよう、家具の位置を変えておきます。
一部のジャマイカ人の間では、霊が悪さをしないよう、遺体の上を子供に3回跨がせるという風習が残されているところもあります。
陽気なナインナイト
死者や霊に対する考え方は独特で、神の元に召喚されない悪霊は現世に残り、人々に悪さをするなどの言い伝えも残されています。
今もこれが信じられており、故人が神の元へ行けるよう、遺体を外に出したり、鏡を隠したり、家具の配置を変えたりしています。
ここまで厳格に死者について考えているジャマイカ人ですが、9日目に行われるナインナイトは極めて陽気で、まるでお祭り騒ぎ状態です。
参列者は黒・白・紫の喪服を着るというルールはあるものの、参列者や遺族が食事をすることやお酒を飲みながら、深夜遅くまで笑顔で歌って、踊ってと陽気に過ごします。
死者の霊をなだめ、この儀式を機に現世を離れ、神の元へ行けるようにと送り出す儀式と言えます。
もし、ナインナイトが行われないと、霊は現世に旅立つタイミングを見失い、いつまでも現世でさまよってしまうかもしれません。
まとめ
ジャマイカではアフリカに伝わる独特な霊思想と儀式があります。
故人が自分の死を理解し、現世に未練を持たずに神の元へと旅立てるよう、9日間の間を開けてからナインナイトと呼ばれる葬儀を行います。
ダンスあり、歌あり、笑いありの楽しい葬儀で死者を弔い、送り出すものです。
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