経済成長とともに変化しているインドネシアの葬儀事情

query_builder 2024/07/06
世界の葬儀
著者:花で彩るお葬式 とむらび
インドネシアの葬儀事情

インドネシアというと、東南アジアの細長い地域が思い浮かぶかもしれません。
実際には、17,000にも及ぶ島が集まって構成されており、230もの民族が暮らしています。
そのため、葬儀も民族や宗教、文化によって異なります。
もっとも、インドネシアの9割近くがイスラム教徒を占めるので、ここではイスラム教の葬儀のスタイルについて見ていきましょう。

24時間ルール

イスラム教の教義では、亡くなってから24時間以内に埋葬しないと天国へ行けないとされています。
そのため、葬儀に先立って埋葬が行われます。
イスラム教では、天国に召されるかどうかの最後の審判が行われますが、その際に肉体がないといけないとされており、土葬が基本です。
人が亡くなると、一族が協力し合って葬苑と運びます。
埋葬場所は、公共の葬苑を利用するケースが多く、葬苑内は宗教ごとに区画されているのが一般的です。
多くの葬苑は、ブンガカンボジャという白い花を咲かせる常緑樹に囲まれ、常に清廉な雰囲気が保たれています。

経済成長とともに盛大になる葬儀

埋葬場所に赴くには、かつては男性が棺を担ぎ、それに続いて親類縁者が行進していくのが一般的でした。
徒歩で葬列をする姿が見られました。
ですが、インドネシアも経済が活発化し、バイクや自動車に乗る人が増えていきます。
1990年代に入ると、ジャカルタも大都市へと成長しており、葬列の規模も大きくなり、近代化していきました。
葬列をモーターバイク部隊が先導することや若者が荷台に乗ったトラックが先頭を走り、黄色の旗を振り交わす派手な姿も見られるようになります。
クラクションを鳴らしまくりながら道を進んでいき、それに続いて棺を乗せた車や親族や縁者たちの車が続いていく形です。
インドネシアの様子がテレビのニュースなどで流れることがありますが、道路中に車やバイクがいっぱいに走っている光景を見た経験があるのではないでしょうか。
こうした状況でも、おかまいなく葬列が走り、関係ない一般の方たちも道を譲るなどして葬列に敬意を払ってくれます。
宗教を問わず、お互いに尊重し合っている姿は印象的です。

埋葬場所の不足

インドネシアの首都ジャカルタでは、近年のインドネシアの経済成長に伴い人口が増大してきました。
人口が増えれば、亡くなる人も増え、埋葬場所の不足が問題となっています。
一方で、経済成長が優先されており、商業施設やオフィスビルは続々と建設されても、葬苑開発はほぼ行われていません。
ほとんどが公営で、葬園ビジネスの市場も確立されていないので、葬苑を造成して儲けようといった発想もないのです。

埋葬後の葬儀

埋葬後にようやく葬儀が行われますが、家族と男性の参列者がモスクに集まって礼拝を行います。
女性の参列者はイスラム教の教義に則り、故人宅で待たなくてはなりません。

まとめ

インドネシアではイスラム教徒が約9割を占めます。
24時間以内に埋葬する必要がありますが、埋葬場所に向かう葬列ができるのがインドネシアの特徴的な光景です。

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