美しいリゾート地であるモーリシャスの葬儀事情
モーリシャスは、インド洋の貴婦人と呼ばれるほど美しいリゾート地で、古くより、ヨーロッパの人たちに愛されてきました。
そんなモーリシャスの国の特徴や葬儀について見ていきましょう。
モーリシャスはどんな国?
モーリシャスは、アフリカ、マダガスカルの東あたりに位置する南半球インド洋にある島国です。
面積は日本の東京都とほぼ同じであり、そう大きくはありません。
トム・ソーヤの冒険の作者であるマーク・トゥエインが、「神はモーリシャスを最初に創り、そしてモーリシャスを真似て天国を創った」と記したほど、天国のような美しい国です。
フランスやイギリスの植民地であった歴史もあり、古くよりヨーロッパのセレブ達がリゾート旅行に訪れていました。
インド洋の貴婦人という別名も付いています。
雄大な山に囲まれ、サンゴ礁の美しい海があるなど、自然が残されているうえ、サービスレベルの高いホテルなどもあるので、現在でもリゾート地として人気があります。
モーリシャスの歴史
モーリシャスは、16世紀にはオランダ、18世紀はフランス、20世紀に入ってからもイギリスの植民地となり、長くヨーロッパの国々に支配されてきました。
1968年になってようやく独立国家となりました。
植民地時代には、アフリカ大陸から多くの人が奴隷としてモーリシャスに連れてこられましたが、19世紀に奴隷制度が廃止されると労働力不足が生じます。
そこで、植民地化したイギリスがインド系の移民を呼び込んだ歴史があります。
そのため、現在でもモーリシャスの住民は約7割がインド系です。
そのほか、アフリカ系黒人とヨーロッパ系白人の混血のクレオール系が30%弱おり、中国系、アラブ系、ヨーロッパ系の住民も少数ながら存在しています。
民族の数だけ宗教も幅広く、ヒンズー教、キリスト教、イスラム教など多彩です。
街中にはヒンズー教の寺院やキリスト教の教会、イスラム教のモスクがありますが、宗教的な対立はなく、共存している平和的な国家です。
モーリシャスの葬儀
モーリシャスの約7割がインド系住民であり、移民時にヒンドゥー教とカースト制度も持ち込まれました。
そのため、葬儀のスタイルはヒンドゥー教の教えにもとづきます。
ヒンドゥー教では、亡くなるとすぐに火葬され、遺灰を聖なる川に流すという教えがあります。
基本的に亡くなった当日か、翌日には火葬されるのが一般的です。
人が亡くなると自宅で祈りなどを簡単に捧げたうえで、ご遺体を浄めてから白い布に包み、男性たちが遺体を担いで火葬場に向かいます。
ヒンドゥー教では、女性は立ち会うことができず、自宅に待機していなくてはなりません。
まとめ
モーリシャスは、神が想像した天国になぞらえられることやインド洋の貴婦人と称されるほど美しいリゾート地です。
オランダ、フランス、イギリスの植民地であった歴史や統治下におけるさまざまな政策の影響で、インド系住民が多く、ヒンドゥー教の信仰者が多いことから、ヒンドゥー教においてはヒンドゥー教に基づく葬儀が行われます。
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