政治不安で揺らぐミャンマーの葬儀事情

query_builder 2024/06/26
世界の葬儀
ミャンマーの葬儀事情

ミャンマーは世界遺産もあり、美しい仏教国としての歴史がありますが、近年ではアウンサンスーチーさんの軟禁問題をはじめ、クーデターが起こって混沌とした状態です。
多くの人が命を落とし、難民となっており、世界的に問題となっているのが実情です。
そんなミャンマーではどんな葬儀が行われてきたのか見ていきましょう。

霊柩車は遺族の車

政治不安が巻き起こる前は、ミャンマーでも都市部に暮らす人は自宅ではなく病院で亡くなるケースも多くありました。
病院で亡くなると自宅には戻らず、直接火葬場の霊安室に搬送するのが一般的です。
そして、葬儀が執り行われる日まで遺体を安置します。
遺体を搬送する際は霊柩車のシステムがないので、遺族が遺体を車に乗せて搬送するのが基本です。
遺体を乗せることを極端に忌避する文化があるため、寝台車などのレンタカーも借りることはできません。

葬儀の準備

斎場は遺体の安置はしてくれますが、葬儀の準備をするのも遺族が行うのが基本です。
葬儀当日を迎えると、遺族がご遺体をゴージャスなストレッチャーに移動させ、新しいシャツとロンジーをご遺体の上に乗せ、死装束の準備を行います。
日本では、葬儀業者のスタッフや専門の納棺師が、死装束を着せてくれることや死に化粧などを施してくれます。
ですが、ミャンマーには専門の役割を果たしてくれる人がおらず、すべてご遺族が行わなくてはなりません。
そのため、死後硬直が進んでいるご遺体に衣服を着せることも難しく、死装束を上から乗せるだけしかできないのです。
死装束を整えたら、周りに花を飾って準備は完了です。

斎場での葬儀

葬儀に参列する人たちが斎場に集まってくると、各人に故人をしのぶ文言やお経の一説が描かれた団扇やお経集などが手渡されます。
団扇を配るのは斎場にはエアコンがないことが多く、暑いので、団扇で仰いで暑さをしのぐためです。
葬儀では、複数の僧侶による読経が行われます。
僧侶が読経を行っている間、日本のような焼香ではなく、遺族は摘水供養(イエゼッチャ)と呼ばれる儀式を行うのです。
読経が終わると荼毘に付されます。
ただし、ミャンマーでは土葬の選択も可能です。
火葬された場合、日本のようにお骨上げの文化などはありません。

初七日法要

日本では、亡くなってから7日目にすぐに集まるのは、現代のライフスタイルでは難しいとの理由で葬儀の際に初七日法要を済ませてしまうのが一般的です。
ミャンマーでは、亡くなった当日を1日目と数えた7日目に、自宅に僧侶を招いて法要が行われています。
実はミャンマーでは、亡くなってからの7日間は自宅に魂が帰ってきてもいいようにと、朝晩問わず、門や玄関を開け放つ習慣が残っています。
セキュリティ上の問題があるため、男性がいない家庭などでは警備員を雇うケースもあるほどです。
そのため、男手がないところでは、警備の人を雇う必要があります。

まとめ

ミャンマーは仏教国ですが、日本とは異なる点も多々あります。
日本のように葬儀事業のシステムが発展していないので、遺体の搬送や死装束などの準備も遺族が行うのが一般的です。

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