家族葬はどこまで呼べばいい?民法での「親族」や参列者数の定義を解説

query_builder 2023/12/29
葬儀の知識
家族葬イラスト

家族葬という葬儀のかたちは歴史が浅く、まだ正確に定まっていない点もあります。なかでも参列者については、「親族や友人だけで執り行う小規模な葬儀」とだけ認識されており、どこまで(誰まで)呼べばいいかは、それぞれの判断に任されています。

今回は、民法における親族の定義や公正取引委員会の見解などを参考にしつつ、家族葬ではどこまで(誰まで)呼べばいいかについて解説していきます。

家族葬では親族・友人をどこまで呼ぶべきか

家族葬とは親族や親しい友人だけで行う小規模の葬儀のことで、近年になって浸透したことから、まだ明確な定義がありません。

そのため、家族葬を希望される方は「家族葬では親族・友人をどこまで(誰まで)呼べばいいのか」という問題に悩みがちです。

まず前提として、家族葬でどこまで(誰まで)呼ぶかに正解はなく、故人や喪主の判断を正解として考えればよいということです。

「家族葬」という名前から友人を呼んではいけないのかと心配される方が多いですが、そんなことは全くありません。

故人が「兄弟と子どもたち、親友で、10数名ほどの葬儀を行ってほしい」という希望を残していれば、その望み通りに葬儀を執り行えばよいのです。

家族葬でどこまで呼ぶか考えるためのヒント

故人や喪主が決めるものといっても、「どこまで呼べばよいか参考になるものないから困っている」という方も多いでしょう。ここからは、公的な発表や民法の定義などを交えて、家族葬でどこまで呼ぶか考えるためのヒントを紹介していきます。

公正取引委員会の見解

まず、人数面(参列者の数)でひとつの基準となるのが、公正取引委員会の見解です。


2017年の公正取引委員会「葬儀の取引に関する実態調査報告書」では、家族葬を「親族や親しい友人など親しい関係者のみが出席して執り行う葬儀。通夜・告別式、火葬等は一般葬と同様に執り行われる」とし、「参列者50名未満の葬儀」を家族葬と定義しています。引用:https://www.jftc.go.jp/houdou/pressrelease/h29/mar/170322_2.html


もしお声掛けする人数に悩んでいる場合は、ひとまず「50名未満」となるよう調整してみるとよいでしょう。

ただ、核家族化が浸透して久しい現代で、家族葬を希望される家庭では、ほとんどの親族に声をかけても50名未満で収まるかもしれません。

「親族」の法的な定義

家族葬で葬儀に呼ぶ基準に悩んでしまう場合は、法律上の「親族」を基準とするのもひとつの方法です。

民法725条では、親族を「六親等内の血族、配偶者及び三親等内の姻族」と定めています。

血族とは、血縁関係にある親子や祖父母、孫などの関係のみならず、養子縁組による法律上の関係も含みます。

では、具体的に「六親等内の血族」がどの程度の関係性かといえば、本人(故人)から見て「叔母・叔父の曾孫(従姪孫)」「祖父母の兄弟の孫(再従兄妹)」まで該当します。親戚付き合いが盛んな家庭でない限り、かなり遠い関係性という印象を受けるかもしれません。

一方、姻族は「婚姻関係を契機とする配偶者の血族および血族の配偶者」のこと。つまり、夫から見た場合の妻の親や兄弟、いわゆる義理の親、義理の兄弟などを指します。

では、具体的に「三親等内の姻族」がどの程度の関係性かといえば、本人(故人)から見て「配偶者の叔母・叔父、甥・姪」まで該当します。家族葬で葬儀の案内を送るには、微妙な関係性と感じる方も少なくないでしょう。

法的な「親族」という括りは、存外に遠い関係性まで含まれます。そのため、「親等」という考え方だけ参考にして、「三親等以内の親族に案内を出す」といった基準を作るのもよいでしょう。

また、親族に引っ張られすぎる必要はなく、故人と深い付き合いのあった友人を優先するのも一般的な家族葬といえます。

家族葬でのトラブルを防ぐために

家族葬の「どこまで呼ぶか」という悩みは、家族葬にして後々トラブルにならないかという不安に繋がっています。家族葬を執り行う際、トラブルを防ぐためのポイントを解説します。

近親者のみで執り行う旨を案内する

勤め先など、事前に会葬辞退をお願いしたい関係者には、案内状にて「近親者にて葬儀を執り行う」旨をお伝えします。

また、葬儀に呼ばなかった方々には葬儀後に「近親者のみで葬儀を執り行った」ことを手紙や電話などで報告しましょう。この際、先方から「呼ばれなかった」と批判されるトラブルが起きがちですので、しっかりと参列者の基準を説明できるよう準備しておくと安心です。

連絡の内容をわかりやすくする

家族葬を行う際は、訃報なのか葬儀への案内なのかをわかりやすくする必要があります。

家族葬もだいぶ一般的となってきましたが、「訃報が届いたから」とお呼びしてない方が葬儀に駆けつけてしまう場合もあります。

葬儀への参列をお願いするのか、辞退をお願いするのかを明記し、トラブルを防ぎましょう。

事前に交友関係を整理する

ご逝去後の混乱のなかで故人の交友関係を洗い出し、参列者の基準を決めるのは大変な作業となります。

家族葬を希望される場合は、生前から交友関係を整理しておき、参列をお願いする方をエンディングノートなどにまとめておくと安心です。

事前に家族葬であることを公言しておけば、後々に「呼ばれなかった」とトラブルになることはまずありません。

交友関係が広い場合は一般葬に

故人の交友関係が広い、親族が多いといった場合は、無理に家族葬にはせず、一般葬を執り行うことも検討すべきでしょう。

「誰を呼ぶか決めるのに気苦労が絶えない」「葬儀後に多くの弔問を受けてしまった」といった労力を伴うのであれば、家族葬を選ぶメリットが損なわれてしまいます。

まとめ

まだ歴史の浅い家族葬は明確な定義がなく、どこまで(誰まで)参列をお願いすべきか基準はありません。

参列者に関して迷いや不安があれば、「とむらび」の経験豊富なスタッフまでご相談ください。これまでのご葬儀の例を参考にしつつ、アドバイスを送らせていただきます。ご相談は無料ですので、お気軽にご連絡ください。




筆者の経歴


花で彩るお葬式「とむらび」代表取締役 平井旭彦


花で彩るお葬式「とむらび」は、代表取締役の平井旭彦が葬儀業界歴20年の中で感じていた『ご遺族に寄り添った葬儀・お葬式を低価格提供し、故人様らしい花祭壇で彩るサービスをしたい。』との思いから、2016年11月1日に川崎市宮前区有馬で創業した葬儀社です。

※川崎市をはじめ、横浜市の葬儀経験も豊富な葬儀社です。

弊社では、ご遺族様のご要望に柔軟に応えられるように、選べる葬儀プランをご用意しております。

併せて、川崎市民の公営斎場、「かわさき北部斎苑」「かわさき南部斎苑」と横浜市民の公営斎場「横浜市北部斎場」を利用することで、葬儀費用が安く抑えられます。

それぞれの、ご家族の事情に合った最適な葬儀プランをご提案させて頂きます。葬儀料金・費用面についても是非ご相談下さい。

弊社は、元花屋ということもあり、『低価格な葬儀でも、沢山のお花でお見送りできる』と皆様から非常に高い評価を頂いております。
おかげ様で、「リピーター」に「ご紹介」の依頼を多く頂いております。
これからも、『低価格でも高品質な葬儀サービスに、ご遺族の気持ちに寄り添ったお葬式』を目標に、従業員一同努めて参ります。



葬儀社:花で彩るお葬式「とむらび」
運営会社:株式会社ヒライ 
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