葬儀が終り、位牌・骨壺・遺影写真を自宅で祀る飾り。
忌明けまでの四十九日間まで使います。
※川崎市・横浜市では四十九日法要と一緒に納骨をするのが一般的です。
葬儀が終り、位牌・骨壺・遺影写真を自宅で祀る飾り。
忌明けまでの四十九日間まで使います。
※川崎市・横浜市では四十九日法要と一緒に納骨をするのが一般的です。
故人が写っている写真のこと。
生前の故人らしい写真を選ばれることが多いです。
※近年では、写真の背景や着ている服装を変更することもできます。
故人の骨のことを指します。
戒名の最期に付けられるのが位号です。俗名でいう「様」にあたる部分
「居士・大姉」などがあり、性別・年齢・功徳報恩・社会功績などにより異なります。
一膳飯とは、故人が生前愛用していた茶碗にご飯を丸く盛り、故人のお箸をご飯の真ん中に立てたもの。
故人の枕元にお供えするものの一つです。
この世で最期の食事の意味が込められています。
一社造りとは、自宅や事務所など、神様を祀っている代表的な神棚造り一つで扉が一つが特徴です。
前に天照皇大神宮を祀り、後ろに氏神様・崇敬神社を重ねて祀るのが一般的です。
※明るく静かな場合に祀るのが好まれ、高い所に設置する。
一周忌とはご逝去された翌年の祥月命日のことを指し、一周忌法要は年忌法要の中でもとても重要とされています。
※葬儀後の四十九日法要が終わると、あっという間に一周法要になりますので、事前準備をしましょう。
五七日忌とは、故人が亡くなってから35日目の忌明けのことで、この日に法要を営む地域もありこの法要のことを小練忌(しょうれんき)ともいいます。
忌明けは四十九日が一般的で、川崎市と横浜市も同様です。
位牌とは、故人の戒名・法名・法号と俗名・死亡年月日・享年を記した仏具(木の札)の事です。
お通夜・葬儀・告別式で際に祀られている白木の位牌は、四十九日の間までの仮の位牌となります。
忌明けの四十九日までに、漆塗りの本位牌を用意しなくてはなりません。
四十九日法要で開眼供養を行いで魂が仮位牌から本位牌に移動します。
その後は仏壇にお祀りします。
※本位牌を用いない宗派もあります。
院号とは、戒名・法名の中でも、上位といえるでしょう。
平安~鎌倉時代まで、『天皇・皇族・将軍家』の戒名として『院号』が用いられていました。いずれは『大名・家臣』に広がり、やがては『武士・民衆』の戒名としても『院号』が広がりました。
現代では、出家していない在家信者にも普及しております。信仰する寺院に対して、『生前に貢献をした人』や『社会に大きな貢献をした人』などが、上位の『院号』戒名をつけるものになりました。
院号を戒名を与えるには、宗派の本山に対して申請を出す必要があり、寺院が本山に対してお金を納めなくてはなりません。
その為、お布施が多くなるケースがあるので、生前か葬儀の前に寺院に相談するのがよいでしょう。
引導とは、先に立ち導くことをいいますが、仏教用語では『死者を浄土へ導き入れる』儀式です。
葬儀の引導の仕方は、宗派によって異なります。
葬儀を行う僧侶は棺の前で、仏教の教えである『諸行無常』の理と『仏の救いに必ずあずかること』を説いて、この世との縁を死者に切らせることを『引導をわたす』という。
『この世と死者の縁を切らせる』ことから、『つながりをあきらめさせる』や『相手との縁を切る』などを『引導を渡す』と俗に言うようになった。
諸行無常:人生のすべてのことは必ず変化する
氏神さまとは、鎮座する地域を守る神様
氏神さまを祀る神社を氏神社といい、鎮座した周辺で生活する人々を氏子といいます
※生まれた土地の神を産土神(ウブスナガミ)ともいいます
氏子とは、氏神さまが鎮座する地域に住み、その氏神さまを信仰する人たちを氏子といいます。
遠い古代では、氏神さまを信仰していた『氏続』を『氏人』といいました。
中世以降頃には、『氏人』が氏子といわれるようになり、氏子は氏神様と共に生活し、お祭りに参加するようになりました。
現代では、神社の総代を氏子として神々を信仰をしています。
宇宙葬とは、故人の遺骨や遺灰の一部を専用カプセルに納めて、ロケットにカプセルを載せて宇宙空間に打ち上げる、散骨弔い方法の一つ
宇宙空間といわれるカーマン・ラインを越えるまで、ロケットを打ち上げます。
※遺骨をバルーンに乗せて飛ばす方法もあるが宇宙葬ではない。
海の幸とは、神道の葬儀で祭壇にお供えする物
神式の一般的なお供え物は、榊・海の幸・山の幸・乾物・米・塩・酒・卵などをお供えします。
盂蘭盆会とは『お盆』の正式な名称で[うらぼんえ]と読みます。ご先祖様の魂や霊を迎え火や提灯などで自宅に迎えて、供養行事のことです。
盂蘭盆会は『盂蘭盆』や『盆供』とも言われます。
インドのサンスクリット語の「ウラバンナ(逆さ吊り)」ペルシャ語の「ウラヴァン(霊魂)」からきた言葉とも言われる
永代供養とは、ご家族の理由でお墓参りが難しい家族に代わって、寺院や納骨堂が永年に渡って供養や維持管理をしてくれる埋葬方法
※永代供養には期限が設けられていることが多く、期間を過ぎるとご遺骨は合祀されることを気を付けましょう。
永代供養墓とは、墓地・霊園がご遺族に代わり管理から供養まで行なうお墓のことです。川崎市や横浜市では、核家族から少子化・独身などの理由から、『墓を継承者がいない』ことや『子孫の負担になりたくない』という考え方を持つ人に人気のお墓です。
本来のお墓とは、葬儀後のご遺骨は先祖代々のお墓に納骨し、子孫が墓守をするのが一般的でしたが供養方法は多様化し、墓を持たない納骨堂など人気傾向です。
※永代供養墓は、永続的に管理と供養が行われるので、亡くなった後も心配がありません。永代供養墓は、期限を設けているケースが多く、期間が過ぎると合祀されることがほとんどです。
エンバーミングとは、生前の姿ように整える処置のことで、ご遺体に殺菌消毒に防腐や修復をして綺麗にお化粧で整えます
日本のエンバーミングを行うのには専門資格を持った『エンバーバー』といいます。ご遺体の血液・体液を排出して防腐剤・保全液を体内に注入して腐敗を防ぎます。
エンバーミングの目的は、ご遺体の損傷修復や清潔に葬儀まで安置するために行われます。特に事故で損傷がある場合や、入院生活で表情がやつれてしまった場合でもエンバーミングで、生前の姿のように戻すことができます。
地域によって異なりますが、新盆7月・旧盆8月のお盆の終わり16日に、自宅に迎え入れたご先祖様の魂や霊があの世へと迷わずに帰れるように、玄関先や庭で焚かれる火のこと
※送り火として有名なのが、奈良の高円山大文字・京都の五山送り火など
お車代とは、葬儀を行うのに公営斎場など式場を利用する際は、信仰する僧侶に足を運んで頂きますが、葬儀式場などに僧侶が出向いて下さったことへの感謝の気持ちがお車代と言われています。現代風に言えば交通費と考えると、よいでしょう。
通夜や葬儀・告別式の儀式を執り行う僧侶に対しての感謝のきもちがお布施であり、感謝の気持ちの種類が異なりますので。お布施とお車代は別に包むのがマナーです。
〇僧侶から送迎をお願いされた場合は不要
寺院から葬儀会場までご遺族が送迎する場合は、お車代は必要ありません。また、タクシーをお願いされた場合は、タクシー会社に費用を支払います。この場合もお車代は不要となります。
〇寺院でのお通夜や葬儀・告別式も、移動がありませんので、お車代は不要です。
〇お車代の相場は5,000円~10,000円程度が目安です。
御膳料とは、葬儀・告別式に行われる精進落としのお斎の席に僧侶が参加できない場合に、おもてなしができなかった代わりに渡すお礼の気持ちのことです。
僧侶が会食に参加できる場合には、御膳料は不要です。
〇通夜や葬儀・告別式で儀式を執り行う僧侶に対しての感謝の気持ちがお布施であり、感謝の気持ちが異なりますので、お布施と御膳料・お車代は別に包むのがマナーとなります。。
〇御膳料の相場は5,000円~1万円程度が目安です。
お斎とは、葬儀の後に行われる会食のことですが、地域によっては葬儀当日の朝に故人と最後の食事を一緒に取る、また他のでは、出棺前に振舞う食事のことを『出立ちの膳』といわれ、『出立ちの膳』をお斎とする地域もあります。お通夜の振る舞いや精進落としもお清めといい、お斎に含まれます。
『おとき』と一般的に読みますが、地域によっては『おとぎ』読むところもあります。お斎は、施主から僧侶・会葬者への感謝の気持ちを表す食事の席で、思い出話で故人を偲ぶ時間となります。お斎は葬儀式場や料亭・レストランで行われます。かつては自宅でもお斎が振舞われ、精進料理が定番の食事でした。時代の流れでお斎は変化し、現在は懐石料理や洋風料理・仕出し弁当が主流です。
お布施とは、葬儀・法要の読経をお願いした僧侶への謝礼金のことを指します。葬儀斎場で僧侶が読経して、亡くなられた故人様へ戒名を与えます。その感謝の気持ちで僧侶に渡す金銭がお布施となります。
※寺院以外の葬儀会場で葬儀を行う場合は、別にお車代包みます
※僧侶がおもてなし料理を食べられない場合は、別に御膳料を包みます
お盆とは、『盂蘭盆会』または『盂蘭盆』が正式名称で語源は、サンスクリット語とされ『ウランバーナ』とは『逆さ吊りに下げられた苦しみ』という意味です。
盂蘭盆会は、お釈迦様の弟子の目連尊者が、亡き母を餓鬼道から救う話とされています。
目連尊者を母が溺愛しすぎるあまり、周りの不幸に関心が無かったことが原因で、餓鬼道に落ちます。
落ちた母は逆さ吊りにされて、飲むもの食べるものが火になり渇きと飢えに苦しみます。目連尊者は神通力をもっており、苦しむ母を目にして相談をお釈迦様にしたところ、『7月15日に修行を終えた僧侶達を招き、供えものを奉げて供養するとよい』と教えを受けます。
お釈迦様に従い目連尊者が供養したところ、行なった功徳によって母は極楽往生を遂げたといわれています。
仏教で取入れた風習ですが、日本では古来から夏期には祖霊を祀る風習があったといわれています。風習と仏教の教えが混ざり合い、日本のお盆は、家族全員が集まり、先祖や故人を供養する仏事行事が定着しております。
音楽葬とは、音楽や演奏で儀式を進める葬儀スタイルです。
生前に故人が好んで聴いた音楽を、CDや生の演奏を流しながらお別れができます。
従来の仏式の葬儀スタイルにとらわれない『自由葬』といわれるスタイルの一つです。また、音楽葬は一般葬や大型葬・お別れの会など、規模が大きい葬儀でも音楽葬スタイルが組込まれるケースもあります。
自由な葬儀なので、音楽を流している間は決まった形式はないので、やりたい事などを葬儀社と相談しましょう。
一般的なのは献花や焼香をしたり、故人との思い出話をご歓談頂くなど、自由に内容を決めて頂く事ができます。
回忌とは、故人の祥月命日が近づくと三回忌・七回忌など、年忌法要に関心が高まります。仏教の供養では、回忌は故人を偲ぶ大切な行事となります。
年忌法要とは、故人が亡くなった祥月命日に行う供養儀式です。親族が集まり、信仰する僧侶が読経にお墓参りで故人を偲びます。三回忌・七回忌など、決まった年数で開催します。
※年忌法要は地域や寺院の考えによって異なります。
一般的に七回忌を区切りとして、それ以降は小規模にすることもあれば、三十三回忌まで各年忌法要を行うご家族もあることでしょう。
開眼供養とは、お墓を新しく建てたり、新しく仏壇や位牌を購入した場合に行われる法要のこと
開眼とは、新作の仏像や仏画に最後に目を入れて、仏の魂を迎え入れることをいいます。仏壇や位牌も購入したときは魂が入っていないので、開眼供養で故人の魂が宿るといわれています。ですから、開眼供養は『魂入れ』や『入魂式』といわれています。
開眼供養の機会
・お墓に納骨
・新しいお墓
・新しい仏壇
・新しい位牌
改葬とは、お墓の引越しのことを指します。今あるお墓を移すこともできれば、引越し先に新しいお墓を建てて納骨することもできます。
2000年から会葬は増加傾向で、年に8万件もここ数年会葬が行われています。ライフスタイルの変化により、家族の先祖への供養やお墓への対する考え方が時代の流れと共に変化していることも改葬が増えている理由でしょう。
会葬礼状とは、通夜や葬儀・告別式に参列して下さった方へ渡すお礼状を会葬礼状といいます。
亡くなった故人へ、偲びに来て下さった方に感謝を伝えるのが目的です。
一般的には文章形式で制作するもので、葬儀ではカードで渡します。
〇香典返しと同じと解釈されますが、違いがあります。
・会葬礼状は忌明け前
・御礼状は忌明け後
※御礼状は香典返しに添えて渡します。
※会葬礼状は香典は関係なく参列者に渡すことがマナーです。
〇会葬礼状を渡すタイミング
葬儀当日に会葬礼状を参列者に渡すことが常識です。
神式の葬儀では、死者の穢れが付着する考え方があるので、会葬礼状に塩を付けて葬儀当日に渡すことがマナーです。
仏式で葬儀を行うことが多い現代では、必ず塩を付ける必要はありません。しかし、参列者に当日中に会葬礼状を渡すことがマナーです。
最近では帰りに会葬礼状を渡すケースが多いようです。
参列者が葬儀に時間を割いてくれた御礼を伝える意味があるので、帰りに会葬礼状を渡すのもよいでしょう。
戒名とは、仏弟子と出家した証として与えられます。実は、戒名は亡くなった故人に付けると解釈されてますが、生前に与えられるのが本来の流れです。
本来は、出家者に戒名を与えられてましたが、出家されていない方も迷わず極楽浄土に行けるように、俗名ではなく戒名を与える風習が続いています。
戒名とは、本来は菩提寺の住職から授かります。他の僧侶による戒名は、お墓のある菩提寺から拒否されることもしばしば。戒名は、葬儀や年忌法要にお経で読み上げられたり、位牌や墓石は戒名が刻まれます。
〇戒名の理由
仏式の葬儀は、戒名が必要です。仏教の葬儀は、戒名で読経をすることで『極楽浄土に導かれる』と考えられています。
葬儀後の納骨を行うには、菩提寺に相談し従うことが大切です。
仏弟子となった証を日蓮宗では「法号」、真宗は「法名」と呼びます。
その家のご先祖様の戒名(法名)や俗名、没年月日、没年齢などが記された帳面のこと
浄土真宗は位牌を作らず、過去帳をお仏壇に供えることが本式とされている。
浄土真宗の教えに基づき、故人は現世にとどまることなくすぐに浄土で仏となると考えられているため
火葬とは、亡くなったご遺体を火葬炉で焼却すること。棺にご遺体を納めて火葬場の火葬炉で焼却して、ご遺骨を骨壺にご遺族で収骨します。葬儀として火葬が組み込まれており、日本ではご遺体は火葬で葬るのが一般的です。
火葬以外にも葬送方法は様々あり、国によっては土葬・風葬・鳥葬といった送り方があります。地域で宗教や文化が異なり、葬儀や見送り方の違いなどがあります。
日本の火葬を行う意味とは?日本で火葬一般的になったのか?
・火葬になった理由
日本も土葬が元々は主流で、火葬に変りはじめたのは近代化されてからです。古くから火葬がお行われていましたが、身分が高い方が中心で、一般庶民は弔うのは土葬でした。
火葬は明治時代から一般的に行われるようになりました。火葬禁止令が一時発令されたがすぐに廃止され、明治30年に『伝染病予防法』で都市部の土葬が禁じられたことで火葬炉を作り、ご遺体を火葬する事で衛生面や埋葬する土地の問題を解決し火葬文化へ変っていきました。
・日本の火葬率は99.9%
国や宗教・文化によってご遺体の埋葬方法が異なり、欧米は土葬が今でも多いそうです。日本では火葬を99.9%以上行ないます。
日本でも土葬を法律では認められていますが、土葬を条例で禁止されている自治体が多く、条例を制定していない場合でも土葬の許可は下りにくいと言われています。
※日本の国土が小さい為、土地が有効利用できる火葬が一般的になったといえるでしょう。衛生面でも安全で、火葬が終わった後はご遺族でお骨上げの儀式が二人一組で行われ、ご遺骨を骨壺に納めます。
火葬許可証とは、亡くなった故人の遺体を火葬の許可を市区町村の役場で提出して交付される書類です。
日本の法律で、火葬が義務付けられているわけではなく、土葬も認められています。ただ、近年では9.9割以上が火葬になっています。
死亡を知った日から、7日以内に死亡届を提出しなくてはなりませんが、火葬の期限は定められていませんが、葬儀後に火葬する流れが一般的です。火葬許可申請書は死亡届と一緒に役所に提出します。
※注意:死後24時間経過後でないと火葬できないことが、法律で定められています。
・火葬許可証発行申請の流れ
市区町村の役場窓口で死亡届と火葬許可申請書を合わせて手続きを行います。火葬許可の申請書には、故人の本籍地・現住所・火葬予定の火葬場など記入します。
不備がなければ、火葬許可証が発行されますので受け取り、紛失しないように火葬日まで保管しましょう。
※基本的に葬儀業者が代行する場合が多いので確認しましょう。
火葬場とは、亡くなった故人のご遺体を火葬する斎場施設です。
日本の火葬率は99,9%で世界と比べても、稀に見る火葬大国です。世界では土葬がまだ多いのです。
日本で火葬が普及したのは、衛生面と土地不足を火葬で解消しました。
世界で火葬が注目される理由は、火葬が衛生的で合理的だからです。
火葬場は自治体が運営しており 市区町村の火葬場を利用するが一般的です。
民間企業が火葬場を運営している場合もあり、江戸時代に火葬場を寺院が運営していたものが明治以降には企業運営に変りました。
東京都の6つの火葬場を運営する東京博善は、その最たる例といえるでしょう。
火葬場を利用方法
火葬場の利用は葬祭業者が行ないます。
葬儀社を利用せずにご家族で火葬を申し込むこともできる火葬場もありますが、自治体によって対応が異なりますので確認しましょう。
※川崎市と横浜市の火葬場は、一般の方は予約が行えません。
火葬場の費用
火葬場の料金は公営と民営の火葬場で大きく料金が異なります。
公営の場合、火葬料金は無料〜1万円程度
川崎市の火葬料金は6.750円 12歳以上
横浜市の火葬料金は12.000円 10歳以上
火葬料金は自治体によって異なりますが、火葬そのものは市民への行政サービスですので、民営のように高くはありません。
※火葬料が無料の自治体もあります。
東京都の民営、火葬場の場合
東京博善の火葬料金は90.000円(2024年8月現在)
戸田葬祭場の火葬料金は80.000円(2024年8月現在)
東京都の公営、火葬場の場合
瑞江葬儀所の火葬料金は59.600円
臨海斎場の火葬料金は44.000円
形見分けとは故人が愛用していた、または思い出の品を『形見分け』と言います。
※物を通して故人を偲ぶ事ができます。
・故人が日常生活で愛用していた品物
故人が身に付けていた時計や眼鏡などのの愛用品は、ご遺族や親族に形見分けとして引き継ぐケースが多いです。
・故人が愛用していた衣服
衣服は故人が着ていたものであり、故人を身近に感じられることができます。
・故人の趣味
趣味のコレクションも形見分けが行なえます。共通の趣味や価値観を持つ友人などに引き継ぐと良いでしょう。
※コレクションは価値がある物もありますので、慎重に検討しましょう。
故人の使用していた仏具基礎控除として差し引かれ、残額に応じた税率を残額と掛けて算出されます。故人との関係や受け取る側の年齢によっても税率が異なります。
資産価値があると見なされる可能性のあるものは以下のとおりです。
●形見分けのマナー
マナーを守って故人が残した遺品を渡さないと、『形見分け』が残念な結果になる恐れがあります。簡単に形見分けのマナーをご紹介します。
・渡す品物はキレイにする
形見分けの品物が汚れていると受取り側は複雑な気持ちになるでしょう。ご遺族以外の友人などへ贈る場合は気を配りましょう。
※衣服はクリーニングに出す。時計などは故障がないか確認しましょう。形見分けの品物はキレイにしてから渡すのがマナーとなります。
・包んで渡す
形見分けは、そのまま渡してもマナー違反ではありません。包んで渡したい場合は、半紙などで包んでお渡しましょう。
※形見分けは、品物で故人を偲ぶ事ができる供養の1つです。形見分けでトラブルがおきないように、ご家族で話し合いながら形見分けを行なうことをおすすめします。
上座・下座は、お客様や目上の相手に敬意やおもてなし考え方のひとつです。『上座』は、お客様や目上の人が座る席で、『下座』はおもてなしする側の人が座る席です。
室内では、入口やドアから一番奥の場所が上座、ドアや入口に近い場所が下座です。
・上座・下座の起源
日本家屋の『床の間』が関係していると言われており、床より一段高くある床の間は、神聖な場所で仏具や仏画をかけています。その為、部屋の奥に造り、客人や目上の方を床の間近くに座っていたようです。出入り口に付近は人や物の出入りが多く、落ち着いた場所ではありません。ここから、目上の方やお客様にくつろいで戴くために、落ち着ける『入口から離れたところ』を上座といわれるようになったそうです。
神棚とは、神社をコンパクトに摸した宮形の中に神宮大麻・氏神札・崇敬神社の神札を入れるもので、これを札宮といい、神棚と呼ぶ。
神棚は生活範囲より上に板棚を取付け、神棚として宮形を据えます。
荒神や稲荷などの異なる神を祀る場合、神宮大麻の神棚とは別に神棚を設けることがある。荒神は台所の奥の壁に祀られることが多い。商家では向って左に恵比寿、向って右に大黒を神棚に祀り、破魔矢、熊手、だるまなどの縁起物を飾る棚は『縁起棚』ともいう。
神棚封じとは、『死』の穢れを神様に近づけないように半紙や白い紙で封じます。神道の考えでは神様は穢れを嫌うので、穢れを近づけてはいけません。
家族が亡くなると忌中になりますので、神社の参拝を自粛します。神社を小さく摸している神棚も穢れから避けるために、神棚封じを行います。
神棚封じと穢れ
穢れとは、イメージがよくない言葉です。
故人が穢れるのではなく、『死』が穢れそのものと神道では考えられています。
穢れは、『気枯れ』ともいい、気が枯れる意味があり、気は、ケは元気や活力・生命力・エネルギ―という意味があります。
生活の中でも、『気が枯れる』ということはあります。お祀りのお祭りでは、生活を中で少しずつ『枯れた気』を、ハレで楽しく意味があるといわれます。生きる活力の源という考え方です。
『死』は、命が完全に枯れきったということです。
神道の葬儀、神葬祭を行うことで、死の不幸を祓い清め、不幸がない世界に戻すという意味があります。
家族を亡くして落ち込んでいるときも、『気の枯れた』状態ということになります。このような場合には、神様との距離を一度置いて、自身の落ち着いて正常になってから、神棚にお参りするべきなので、神棚を封じるという考え方です。
・神棚封じを行う時期
家族が亡くなって忌中になったときに神棚を封じます。
現代では、50日までを忌中とすることが多いようです。
忌中、忌明けの考え方は、信仰している宗教にによって大きく異なります。
神道は50日
仏教は四十九日
仮通夜とは、お亡くなりになった当日に、故人様とご家族の静かに共に過ごす夜を仮通夜といいます。仮通夜は、ご家族や近親者で行い親族以外は参列しないので、儀式も必要ありません。仮通夜は近親者で集まり、ゆっくりと故人様と過ごす時間とされています。
・本通夜との違い
仮通夜は、お亡くなりになった日の夜に行います。本通夜は葬儀・告別式の前日の夜に行います。
仮通夜は、ご親族のみで故人様とのお別れを悼みます。本通夜では近親者以外の参列者や僧侶を呼んで、信仰する宗教儀式を行いますので、ご遺族に喪主は挨拶などで大変忙しい通夜になります。
ご親族がゆっくり過ごせるのは仮通夜で、故人様との『最期の時間』であり、本通夜は参列者を招待した『葬儀前の最期の夜』になります。
・近年は仮通夜を行わない
ご遺体を病院から安置施設に搬送する流れが多いです。安置施設に預けると、ご家族が故人様と共に夜を過ごす機会が難しいため、仮通夜を行わないで通夜の流れになります。また、通夜を行わない、葬儀・告別式だけを行う『一日葬』を選択されるご家族も増えているので、仮通夜は減少傾向といえるでしょう。
また、家族のみで行う家族葬の需要が高まっているのも影響しているといえます。
棺掛けとは、葬儀で棺に掛ける布のことをいいます。神道では白い布で棺を覆い、仏教は袈裟を掛けるのが棺掛けといいます。現代の葬儀は多様化されており、袈裟の代用として装飾された布を使うケースもあります。
・棺掛けの意味
神道仏教など宗教を問わず、葬儀では棺掛けが施されるのが一般的といえるでしょう。仏教なら僧侶が着ている七条袈裟を神道は白布を棺に掛けます。神道では、死は穢れとされておりご遺体を祓い清めるのに白布で覆うとされています。ご遺体に白い着物を着せて、守り刀を胸に置くのも理由は一緒です。
仏教で袈裟を棺に掛けるのは、葬儀を行い故人が出家し、仏の弟子になると考えられています。かつては本当にご遺体の頭を剃って納棺していました。
仏教・神道のいずれの宗教においても、棺に棺掛けをするのは、『故人様が安らかに眠れるように』と思いで行われています。
・現代の棺掛け
葬儀が多様化されている現代では、故人が出家するという棺掛けの意味が薄まっています。七条袈裟は厚く重い布なので、棺に掛けるときらびやかな袈裟が美しく装飾的な意味が強くなっています。また、葬儀にあまり宗教色を出さない儀式が増えています。。
そのため、袈裟ではない装飾布が棺掛けとして掛けられるようになってきました。
・七条袈裟
僧侶が着る袈裟は種類が沢山あります。なかでも棺掛けに使う七条袈裟は、葬儀などで着る僧侶の礼装となります。袈裟はつなぐ横被の数で、5つつなぐと五条袈裟、7つつなぐと七条袈裟です。
また、七条袈裟は修多羅の組紐が一緒になっています。袈裟を留めるのに修多羅を使いますが、棺掛けでは、修多羅を添えて置かれます。宗派や僧位で修多羅の色分けされるケースもありますが、葬儀の棺掛けでは色は気にしなくて大丈夫です。
・装飾棺と棺掛け
袈裟を掛ける棺は、シンプルなものが一般的です。これは、棺と装飾と袈裟がぶつからないためです。現代では、棺に装飾が施されて棺掛けを省く葬儀が増えています。
装飾棺には、煌びやかな布を貼ったものも多くあります。木製の棺のなかには、彫刻が施された高価な棺もあります。また、棺のカタチが山型棺やアール棺など特殊な形状の棺もあります。
こういった装飾棺は、棺掛けは使用せずに修多羅程度でとどめます。棺の全体が装飾されているので見栄えは良いですが、故人を棺掛けを施して、見送る教えからは外れてしまいます。
合掌とは、葬儀や法事・法要で数珠を手に持って合掌を行います。
合掌は、左右両手の手のひらを合わせ拝む所作のことで、仏様を拝む礼法ともいわれています。
両手を合わせることで『仏の世界とこの世が一体』となり、成仏を願う思いを表しています。
合掌はアジア諸国で日常的に使われており、『あなたの事を大切におもっている』と敬意を相手に伝えるために合掌をすることもあり、日常から葬儀からまで幅広く使われています。
●合掌の由来
仏教が生まれたインドが合掌発祥地です。
後に日本に仏教を通して伝わります。。
仏教では、右手が仏の世界で、左手がこの世としており、両手を合わせると『仏様の世界とこの世が一体』になり、成仏を願う思いを表しています。
。
●日本の生活における合掌
合掌は、葬儀の際に司会からよく聞きますが、生活の中でも多く使っています。
・食事の前に『いただきます』といい、前にある食事に対して合掌しますが、食事となった命に祈り『敬意』に『感謝』を伝え、『ありがたくいただきます』という思いを込めて合掌しています。
・お詫びの『ゴメンナサイ』合掌して許してもらう。、
・お願い事の『お願い』要求をお願いする。
以上の点のような風潮が残っています。
●葬儀での合掌
日本の葬儀は、仏教の儀式ですので合掌は宗教的な意味があります。
仏の世界を表す右手と、この世を表す左手を合わせることで成仏を願います。
合掌の意味を知り、葬儀の際に焼香・合掌で、故人に生前お世話になった感謝を伝え、お別れの挨拶できるのが葬儀での合掌となります。
お通夜や葬儀・告別式以外でも日常生活で使われておりますが、葬儀では仏様に成仏が叶うようにお願いする意味も込められています。
亡くなられてから49日間を『忌中』といい、忌明けは、最終日の49日目を『忌明け』といいます。忌中期間は故人が冥土の世界を旅をすると共に、閻魔からの判決待ちの期間ともいわれております。
かつては忌中期間は、ご遺族は喪に服すのでお祝い事は自粛され、外出も控えます。忌中期間は『死の穢れ』の考え方で神社への参拝も自粛します。忌明け49日目をもって、ご遺族は日常生活に戻れます。
現代の忌中期間は、本来の風習通りに喪に服すご家庭は減ってきました。令和の忌中期間は祝い事を自粛する程度で問題はありません。
忌中期間は外出を控えるなど厳しい理由は、故人の死因が判明しない時代の対策いう説があります。
医学が未熟な時代は、伝染病や流行り病などにによる死は、恐ろしいものでした。家族が亡くなると、他人への感染を防ぐ意味で49日間はご遺族は家にこもり、外出を避けていました。この考えで忌中の期間中の習慣になったと考えられています。
仏教の祖、お釈迦様が亡くなられた際、頭を北の方角で横になっていた『頭北面西』といわれている。これは、仏教が北方で定住する考えから『頭北』が生まれた。
日本では、お釈迦様の昔の出来事にちなみ、『死を忌む』ことから北枕を縁起が悪いとされ、死者への極楽往生を祈りご遺体の安置のみ許された。
忌中とは、仏教において亡くなった命日を1日目として、四十九日の法要が行われるまでの期間を忌中といいます。そして、四十九日の法要が終えると忌明けとなります。
神道では、五十日祭を終えるまでの期間が忌中です。その期間は穢れの状態と考えられているため、神社の参拝は自粛するべきと考えられています。また、忌中期間は仏教・神道でも自宅で故人を偲・弔う・祈る期間です。
※お祝いの参加・新年のお祝いなどは自粛するのがならわしになりました。
現代は、ご家族が亡くなられた場合でも外出を控える習わしはありません。しかし、お祝いの参加や神社への参拝は風習通り避ける方が好ましいでしょう。
忌中札・忌中紙とは、家族が亡くなった場合に自宅の玄関に掲示する紙のこと。かつては、よく見かけましたが、今では見かけなくなったと思う方がほとんどかもしれません。しかし、地域では忌中札を貼る文化が残っているところもあります。
・忌中札の書き方
忌中札は、半紙の真中に『忌中』と書いて、周りを黒枠で太く囲みます。もともとは、すだれを裏に忌中札を貼り付けていました。現代では、玄関の壁や聞に貼り付けたり、黒の額縁で掲げることも多くなりました。
・なぜ忌中札を掲げるのか?意味と理由
かつては死が穢れと神道では考えられており、他人に死の穢れを移さないようにと考えられていました。そこで、家族が亡くなったことを知らせることが目的で、玄関に忌中札を掲げるようになりました。
危篤とは、ケガや病気の回復する見込みが薄く、担当医師が命の危険が迫っていると判断した状態のこと。具体的な状態は、病気で入院患者の病状が悪るくなり、医師が手を施しても回復する見込みが薄い場合や、交通事故で命が危ない状態なども該当します。危篤の状態だからといって、すぐに亡くなることはありません。小康を保つケースもありますし、危篤であると医師が判断されてからも回復することもあります。
治療中の病院で対応は違いますが、患者と同じ部屋で泊まったり、付近のホテルや宿に泊まり、臨終に立ち会えるように準備をしましょう。
危急時遺言は、生命の危険が迫っている状況で作成される特別方式の遺言です。一般危急時遺言と難船危急時遺言の2種類があります。
以下に詳細を説明します。
①危急時遺言の概要
危急時遺言は、遺言者が生命の危険に直面している場合に作成されます。
通常の遺言方式(自筆証書遺言や公正証書遺言)と比べて要件が緩和されています。
利用されることは少ないですが、緊急時に遺言者の意思を反映する手段として知識として理解しておくと良いでしょう。
②危急時遺言の要件
〇一般危急時遺言:
・遺言者が死亡の危急に迫られていること。
・証人3人以上の立ち会いが必要で、利害関係人は証人になれません。
・遺言者の発言を受けた者が内容を書面化し、遺言者と他の証人に読み聞かせて誤りがないか確認します。
・証人全員が署名と押印をします。
〇難船危急時遺言:
・船舶が遭難し、遺言者が死亡の危急に迫られていること。
・証人2人以上の立ち会いが必要。
・遺言者が口頭で遺言を述べ、記憶した証人が後に書面化します。
・読み聞かせは不要で、証人全員が署名と押印をします。
③危急時遺言の作成流れ
〇危急時遺言を作成する際の一般的な流れは次の通りです。
・危急時遺言の作成。
・家庭裁判所に遺言確認の審判申立。
・家庭裁判所に検認の申立。
・遺言は重要な法的文書ですので、遺言者の意思を適切に反映させるためにも注意深く対応することが大切です。
キリスト教のプロテスタントでは、故人が亡くなってから7日・10日・30日に、教会や自宅で『記念の集い』が行われます。
一年後の命日は『死者記念ミサ』が行われ、その後は、1年後・3年後・7年後の命日に開かれることが多いです。
記念集会では、牧師の説教や祈りを捧げ、故人を偲びます。
供花とは、『きょうか』または『くげ』と読み、亡くなった方に供える花のこと。供花には故人を慰めるのと、祀る祭壇の両脇を飾る意味があり、葬儀の際は、喪主・親族一同・子供一同などと札に書かれ花祭壇の両側に飾られます。
お葬式で供花を手配したい場合は、直接お花屋さんか担当している葬儀社に依頼します。葬儀社にお願いする場合は、葬儀式場に連絡して葬儀会社を確認して、連絡します。
経帷子は、仏教の葬儀において故人を葬る際に着せる死装束です。白い生地で裏地をつけずに一重に仕立て、縫い目の糸はとめません。経帷子にはお題目の「南無阿弥陀仏」や「南無妙法蓮華経」などを書き、朱印を押します。不空羂索真言経には、「重罪の者もこれを着すれば解脱を得る」とあり、死者が経帷子を身につけることで生前の罪が消え、浄土に往生できるとの信仰が生まれました。経帷子は鎌倉時代頃から真言宗で始まったとされています。また、富山県の芦峅寺では布橋灌頂の際に着ていた白布を女性信者に分け与え、自身で経帷子に仕立てて旅装束としたこともあります。浄土宗の五重伝法儀式でも着用される浄衣も経帷子です。自身が死亡した場合、経帷子は死装束として用いられます。葬送儀礼において重要な役割を果たしていたとされています。
「享年」とは、天から享けた年数を指す言葉で、数え年で計算されます。かつては、出生した瞬間を1歳とし、1月1日の元旦に歳を加算する方法で数えていました。三回忌や七回忌などの法要でも、この数え方が用いられます。本位牌を依頼する際に、年齢を「享年」と「行年」のどちらで表すべきか迷った場合、どちらも正解です。最近では、分かりやすい満年齢を用いることが一般的です
「お清め塩」とは、葬儀に参列した際に身体を清めるために使われる塩のこと。通常、会葬御礼の挨拶状などと一緒に渡され、自宅に入る前に玄関先で身体に振りかけることが一般的です。宗教や地域の風習により使用方法は異なります。
お清め塩の使い方は、帰宅し家の玄関をまたぐ前に使用します。少量を胸、背中、足元の順にかけ、最後に手で払うのが一般的です。現在は足元だけにかけることも増えています。
金仏壇は、全体が黒の漆塗りが施され、内部に金箔が張ってある仏壇です。浄土真宗の家には金仏壇が多く置かれているため、金仏壇は浄土真宗用と思われがちですが、実際には他の宗派でも使用されています。
江戸時代からの歴史を持つ金仏壇の産地は全国各地に広がっています。山形仏壇、新潟・白根仏壇、三条仏壇、長岡仏壇、飯山仏壇、名古屋仏壇、三河仏壇、金沢仏壇、七尾仏壇、彦根仏壇、京仏壇、大阪仏壇、広島仏壇、八女福島仏壇、川辺仏壇の15の産地は経済産業大臣から伝統的工芸品として指定されています。各産地では古くから伝承された独特な形式の金仏壇が作られています。
昔は仏壇も地域性が強く、特定の地域で決まった形式の仏壇を購入することが一般的でしたが、現代では自宅や好みに合った仏壇を求めるお客様が増えています。
金仏壇を仕立てるには、木地師・宮殿師・屋根師・彫刻師・塗り師・呂色師・金箔押師・蒔絵師・彩色師・錺金具師・仕立師・組立師など、多くの職人の手が必要です。産地の職人たちは伝統的な材料と技法を用いて金仏壇を作り上げており、これらは高級仏壇として評価されています。
金仏壇は、実は内部の形状は宗派ごとに異なります。本尊を安置する須弥壇(しゅみだん)上の宮殿(くうでん)の形は、それぞれの宗派の本山の形を模して作られています。金仏壇を選ぶ際には、自身の宗派に合った形状のものを選ぶことが大切です。
特に浄土真宗では金仏壇がよく使われていることで知られていますが、本願寺派(お西)、大谷派(お東)、高田派など、さまざまな派に分かれており、内部の形状も異なります。
行年とは、娑婆で修行を積んだ年数を表す言葉です。娑婆は私たちが生きているこの世を指します。行年も享年と同様に、「故人様が何歳まで生きたか」という意味を持ちます。広義ではほぼ同じ意味であるため、位牌や墓石などで使われる際には、数え年で表記されることが一般的です。
没年は、故人様が亡くなった年を表す言葉です。享年や行年が生きていたときを表すのに対し、没年は亡くなった年を表します。没年は「没年〇〇歳」と書き、年次を記載する場合は「没〇〇年」とするのが一般的です。
どちらを使うべきかに厳密な決まりはありませんが、地域の慣習や寺院の考え方によって使い分けが異なることがあります。一般的には、ご先祖様の位牌や墓石の内容に合わせて表記することが良いでしょう。
釘打ちとは、葬儀が終わり出棺の前に棺に釘を打つ儀式です。
葬儀社が釘を打ち、喪主をはじめご遺族や親族など血縁関係の濃い順に、棺の頭上に打たれている釘を石で軽く2回ずつ軽く打ち込みます。これはかつて、葬送儀礼で運ぶ途中に棺が開かないように釘を打ち、そして死は、穢れとされていたので封じ込める意味もありました。
釘打ちで使用する石には『三途の川、河原の石』を意味し、『死霊の霊力』を封じることができ、無事に故人様が三途の川を渡りきり極楽浄土に着けるようにと祈り願いが込めれれています。
ご遺族は、釘打ちの儀式を行うことで区切りをつける意味も含みます。
近年の棺は精度よいので釘打ちは不要ですが、儀式として釘打ちをする地域もあります。
※現代では、釘打ちの儀式を省略している葬儀社が多いです。
鯨幕とは、別の名は『蘇幕』ともいい、お葬式のお通夜や葬儀・告別式の式場内に張られる幕のこと
白と黒の布を交互に縦に縫い合わせ、上下の縁に黒布を縫い付けた幕となります。
鯨幕は弔事だけでなく、冠婚葬祭の行事にも使用されます、
皇室の納采の儀や結婚式に、実際に鯨幕が張られています。
鯨幕の由来
1.鯨は背中が黒くて、腹が白いところからの連想
2.鯨をさばくと、黒い皮の下に白い脂あることからの連想
※昔は、鯨肉が日本人にとって大切な食糧であったため、黒と白=鯨が連想されました。
鯨幕の歴史
鯨幕は、昭和以降から使用されたと言われています。
日本の弔事は、単色の白幕もしくは白青二色の幕が張られていました。
江戸時代頃に、弔事は黒という西欧の文化が入ってくる影響で、弔事に黒が使うようになりました。
日本では、黒色は高貴な色で結婚式や慶事などで張られており、古くから神事でも白黒の鯨幕が使われていました。
現代ではあまり使用されていませんが、平成など白黒の鯨幕が葬式や弔事で利用されるようになったのは、葬儀社が葬儀で装飾として張るようになったのが、きっかけのようです。
本来の鯨幕は慶事や弔事にも使用されるため、現代でも皇室の結婚式や納采の儀などにも、鯨幕が使用されています。
ちなみに、出雲大社の大祭でも鯨幕が使われています。
鯨幕の役割
お葬式で、鯨幕を使うが一般的なイメージかと思います。
自宅葬など、葬儀を行う家の室内に張られます。
役割は、室内を仕切る。見せたくない部分を隠すといった役割もあります。
※鯨幕の使用は、宗派や地域慣習で異なりますので、事前に葬儀社や菩提寺の僧侶に相談すると良いと思います。
朽木幕とは、神道の葬儀で張られる幕で、仏式の葬儀で張られる鯨幕に相当します。
朽木幕は、朽ちはてた木の木目が浮かび上がったような模様から『朽木』と呼ばれています。
白地に紫の模様が施されており、祭壇の後方の壁に飾られます。
神道の葬儀では、ここにしめ縄を飾ることもあります。
※現代でもこの風習が残っています。
供物とは、葬儀で故人様へ弔意を表しご遺族に贈るお供えの品です。
葬儀では祭壇の横などに供物は飾られます。
供物は、葬儀だけでなく法要にも贈る品や、仏様や神様に捧げるものも供物といいます。
供物の基本が、仏教の五供(ごくう)と言われる考え方です。
五供は、『花』『香』『灯明』『水』『飲食』で意味は以下の通りです。
『花』は供花で、清らかな花のような心で仏様と向き合う。
『香』はお線香や抹香で、身も心もを清める。
『灯明』はろうそくの灯りで、心に安らぎを与えてくれる。
『水』はきれいな水で、心が洗われる。
『飲食』は日常の食事と同じものをお供えすることでご先祖様とのつながりを持つ。
※葬儀の供物は宗教や地域によって異なりますが、仏教の場合は果物やラクガン・お菓子・缶詰・線香・ろうそくなどが一般的です。
繰り出し位牌とは、一般的な位牌よりも厚みがあり、上部が開けられる構造になっています。中には10枚程度の木札が収納されており、故人の戒名や没年月日を記入するための木札として使用されます。
供養すべき先祖が増えると、仏壇の中は位牌でいっぱいになりますが、繰り出し位牌を利用することで、コンパクトに整理できます。
木札一枚一枚に、元からある位牌に書かれた先祖の戒名や没年月日を記入すれば、元の位牌は不要となります。
※位牌は、仏教の信仰において故人を供養するために用いられる木製の名札です。
グリーフケアとは、死別を経験した方の心理的や社会的な支援を提供すること。
大切な人を亡くしたことによる感情や行動を否定せず、受け入れることが重要です。
グリーフケアは、悲しみの中でなんとか死を乗り越えようとする人に寄り添い、サポートする役割を果たします。
このケアを通じて、自分と死と死者についての実存的な問いかけをもたらし、前向きに人生を捉えなおすきっかけとなることがあります。
華厳宗は、中国の大乗仏教は二大流派の一つであり、杜順によって創設されました。この宗派は『大方広仏華厳経』略して『華厳経』を所依の経典としています。
華厳宗は、葬礼を行わないことや念仏を重視することなど、特徴的な教義を持っています。また、奈良の大仏(東大寺盧舎那仏像)の由来も華厳宗に関連しています。
この宗派は、南都六宗の一つで、三論宗・法相宗・倶舎宗・律宗・成実宗が含まれます。
東大寺は華厳宗の大本山であり、金光明四天王護国之寺・総国分寺・大華厳寺とも呼ばれています。本尊は『奈良の大仏様』として親しまれている毘盧舎那仏です
仏教において血脈とは、師から弟子へと教えが受け継がれていくことを、体の血管に血が流れるようにたとえた言葉。
教えが途絶えることなく、脈々と受け継がれていく様子を表しています。
献花とは、故人に最後の別れを告げるために捧げるお花のこと。一般的な葬儀における焼香の役割を持ち、ご遺族から順番に親族・参列者で故人を偲び、順番に献花台に1本ずつお花をお供えします。
焼香と同様に献花は葬儀式場に準備されています。献花は、白いカーネーションや菊など大輪のお花が一般的です。
近年では、故人が生前に好きだったお花を献花にすることもあります。
建墓とは、新しくお墓を建てること。
建墓後、『開眼供養』の儀式を行うことで魂が入り、お墓の完成です。
四十九日法要で納骨される場合は、法要と納骨の日程を合わせて開眼供養を行うケースが多いです。
※開眼供養は、入魂式や魂入れとも呼ばれ、新しいお墓であることを示し、またはお墓のお引越しでご遺骨に、新しいお墓を伝える意味があります。
公正証書遺言とは、公証役場の公証人が作成する遺言書で、遺言者本人が公証人と証人2名の立ち合いのもとで遺言の内容を口頭で告げ、公証人が文章にまとめたものです。
公正証書遺言には、次のようなメリットがあります。
・遺言内容の信用性が高く、遺言の有効性を争うことが難しい
・公証役場が遺言書の原本を管理するため、偽造の恐れが非常に少ない
・自筆証書遺言の場合、遺言書を開封する前に家庭裁判所にて検認という手続きが必要ですが、公正証書遺言の場合は不要
香典とは、葬儀で故人様の霊前にお供えする金銭などの贈与品のこと。
一般的には、香典はお通夜や葬儀・告別式に香典袋に入れて持参します。焼香の参列をする前に、記帳を済ませ受付で香典を渡ます。
昔は、自分でお香を用意して参列し、自分のお香を焚いて故人を供養するかつての風習がありました。
そして、お葬式をご近所でとり行う自宅葬や喪家は葬儀にお手伝いをして下さる協力者のために食事を用意しました。
お手伝いをされる方々は、お供えものとしてお香やお米・野菜などを持参することもありました。
時代の変化につれて、自宅葬やお香や食物など持参などもなくなり、豪華な式場で通夜に葬儀・告別式を行うようになり、葬儀費用が高価になったことから現代の香典のカタチになったと考えられています。
※急な葬儀での出費をお互いに助け合う、相互扶助という考えでもあります。
葬儀は宗教によって包み方が変わります。
仏式は香典
キリスト教式は献花料
神式は御玉串料
※表書きは地域や宗教・宗派で異なります。事前に確認をしましょう。
香典返しとは、通夜に葬儀・告別式でいただいた香典に対して、喪主にご遺族が感謝の気持ちを込めてお返しする品物
香典返しには、マナーとポイントについて以下の通り。
・品物金額の相場は、受け取った香典の半額程度が一般的です。※地域の慣習によって異なるケースもあります。
・品物は、高級茶葉やお菓子に海苔、調味料セットなどの消え物が定番です。消耗品で賞味期限が長い食品を選ぶのがよいでしょう。NGは生物です。
・近年では、カタログギフトを贈る方が増えています。好みの物が選べるのが人気のようです。
・香典返しを贈るタイミングは、仏式の場合は四十九日の法要後に御礼状と一緒に送るのが一般的です。法要前に予約を入れて贈られる方が多いです。
香典を受け取ったら、少額でも香典返しをするのがマナーです。
香典袋とは、通夜や葬儀・告別式に香典を持参する際に、香典袋に金銭を入れて葬儀会場で記帳を終えてから受付で手渡しします。
香典袋は宗教・宗派、また地域独自に根付いた風習などにより、様々な種類や形式があります。
訃報の連絡があった際には、落ち着いて宗教や日時会場など確認し、宗教や形式に合わせた香典袋を用意しましょう。
※不安な場合は、担当葬儀社に連絡するとよいでしょう。
香炉とは、お線香を焚く際に使用する器のことで、葬儀や仏壇・お墓などで使用します。
三具足や五具足でも重要な仏具であり、お線香の香りは浄化作用があるものと考えられています。
※香炉は種類も多く、宗教によって香炉のカタチが違う場合もあります。
告別式とは、故人様と最後のお別れを告げる式典のことを指します。
葬儀後に続けて告別式を行われることが一般的で、お通夜と葬儀のような宗教的要素はありません。
近年では、葬儀と聞けば告別式も含まれている言葉になりつつあります。
葬儀は宗教敵要素が強い儀式ですが、告別式は宗教にとらわれることなくご遺族と会葬者で故人との最後のお別れを告げる式典になります。
骨上げとは、葬儀後に斎場で故人を火葬した後にご遺骨を専用の箸で拾い上げ、骨壺に収めることです。
地域によっては拾骨・収骨ともいい、この風習は日本独自文化です。なぜ箸を使うのかは、故人を『この世からあの世に橋渡しする』という意味があるといわれています。
骨上げのお箸は、長さの不揃いで質の異なる箸を一本ずつ使う文化がありました。不揃いの箸を使うのは、『逆さごと』で葬儀は常識を真逆にして死後の世界を正反対の世界と捉えます。
※例え:葬儀での着物の袷を左前にする。
屏風を逆さに装飾する
合斎とは、複数の年忌法要を一度にまとめて営むこと。
併修と同じ意味です。
五戒とは、仏教を信仰する信者が守る五つの戒めのことです。
各戒め
1.不殺生戒【命あるものを殺してはならない】
2.不偸盗戒【他人の物を盗んではならない】
3.不邪淫戒【不倫行為はしてはならない】
4.不妄語戒【嘘をついてはならない】
5.不飲酒戒【お酒をのんではならない】
以上が、五戒と言われています。
五具足とは、葬儀・葬式などで用いられる仏具で枕飾りや仏壇などでも使用されます。
五具足の仏具内容は以下の通り
香炉と燭台一対、花立一対
※三具足は香炉、燭台と花立を1つずつ飾ります。
ご愁傷の『愁傷』という言葉には、『嘆き悲しむこと』という意味があり、お葬式での『ご愁傷様です』という言葉には、ご遺族を『お気の毒に思っています。』という意味になります。
『ご愁傷さま』は、葬儀の以外にも使用されることもあり、相手を『気の毒に思う』ときに使用されます。
※近年では、他人をからかう際に使用されるケースがあり『ご愁傷さま』には、注意が必要。
五十回忌とは、お亡くなりになってから満49年目に営まれる年忌法要です。仏教では、お亡くなりになってから五十年経てばほとんどの人が極楽浄土に行けると考えられています。
御仏前とは、仏教で使われる言葉で、故人様が成仏して仏様になった後、その仏様に対して供えるという意味があります。
・御仏前と御霊前の違い
御仏前は、四十九日以降
御霊前は、亡くなってから四十九日まで
御霊前とは、故人の方の霊魂に対して敬意を表し、供え物を捧げる際に用いる言葉です。
文字の通り「故人の霊魂の前」という意味です。故人の霊魂を祀る場所、つまり祭壇などに供える際に使われます。
・使う場面
故人様のご命日から四十九日法要までの間、通夜・葬儀・告別式・初七日法要などの際に使用されます。仏教では、
この期間は故人様の霊魂が成仏するまでの間と考えられているため、「御霊前」という言葉が使われるのです。
在来仏教とは、古くから日本に根付いている仏教の宗派こと
在来仏教は、以下の13の宗派を指します。
・真言宗
・浄土宗
・浄土真宗
・臨済宗
・曹洞宗
・天台宗
・日蓮宗
・時宗
・黄檗宗
・華厳宗
・法曹宗
・律宗
・融通念仏宗
以上の宗派は、明治頃までに日本に根付き、現代でも活動しています。
祭祀とは、神や祖先に対して行う儀式です。
祭祀の意味
・祭祀は、神や祖先に対して感謝の気持ちを表し、その霊威を鎮め、加護を願うための行為です。
・集落や家族といった共同体が一体となり、神や祖先を祀ることで、人々の絆を深める役割も果たしています。
・古代の人々は、自然現象を神々の働きと捉え、豊穣や安全を祈る祭祀を行っていました。
・祭祀は、それぞれの地域や家族の伝統や文化を継承する重要な役割を担っています。
祭祀の種類
・祭祀は、その対象や目的によって様々な種類があります。
・神道では、神を祀る祭祀が中心です。例として、初詣、お祭り、節句などがあります。
・仏教では、仏様を祀る祭祀が中心です。例として、お盆、彼岸、法要などがあります。
・祖先崇拝では、祖先を祀る祭祀です。例として、墓参り、年忌法要などがあります。
・自然崇拝では、自然を神格化して祀る祭祀です。例として、山の神様、川の神様を祀る祭祀などがあります。
祭壇とは、神々や仏様、ご先祖様・故人様など、崇敬の対象に対して供え物を捧げたり、葬儀や儀式を行うための台のことを指します。
祭壇の役割
・葬儀で故人様の霊を鎮め、供養するための台としても使われます。
・神々や仏様への感謝の気持ちを表し、供物を捧げる台として使われます。
・祈りを捧げたり、読経をしたりするなど、神聖な儀式を行う台として使われます。
祭壇の種類と特徴
祭壇は、宗教や文化、そしてその場での目的に応じて様々な種類があります。
・神道では神棚が代表的な祭壇です。神様を祀り、毎日お供え物をしたり、お祈りしたりします。
・仏教では仏壇が代表的な祭壇です。仏像を祀り、ご先祖様を供養します。
・キリスト教では聖書や十字架を置くなど、シンプルな祭壇が一般的です。
葬儀の祭壇
・故人様の遺影写真や供え物を飾り、弔いの場として設けられます。
葬儀の祭壇飾り
葬儀での祭壇の飾り方は、宗教や宗派、地域、そして個人の信仰によって異なります。
・故人様の遺影写真
・神像や仏像祀る
・仏教の場合は、故人様の位牌
・ご飯、水、果物、花などお供え物
西方極楽浄土とは、仏教において、阿弥陀如来が住まわれるとされる極めて理想的で清らかな世界のことです。
場所は、この世から極めて遠く離れた、西方十万億仏土という場所にあるとされています。
特徴は、苦しみや悲しみ、煩悩のない、永遠の安楽が約束された世界です。七宝で飾られ、美しい七種の樹木が生い茂り、様々な天人が奏でる音楽が響き渡るなど、極めて幸福な世界として描かれています。
行き方は、阿弥陀如来の名号を称え、その慈悲深さを信じることで、極楽浄土に往生できるとされています。
逆さごととは、葬儀の慣習で日常のやり方と逆の行為を指します。
例えば
屏風を逆さにしたり、着物を逆さに着せたりすることがあります。
これは、生と死の区別をするという意味合いがあります。
逆さ屏風とは、葬儀の際に使われる風習の一つで、「逆さごと」の一種になります。
一般的な屏風は、絵柄が外側に向くように立てますが、逆さ屏風は、絵柄が内側、つまりご遺体のほうに向くように立てます。
三回忌とは、故人様がお亡くなにりになってから満2年後に営まれる仏教の法要です。
一周忌の次の法要とされており、故人の冥福を祈り、供養するための大切な行事です。
・三回忌のタイミング
故人様のお亡くなりになった日を1回目の忌日として数えます。翌々年の忌日は3回目となることから「三回忌」と呼ばれます。
・三回忌の目的とは?
1.故人の冥福を祈る
2.故人の霊が安らかにあの世で過ごせるよう願いを込める
3.家族や親族の心の整理
4.仏教の教えに基づき、故人の魂の成仏を願う
・三回忌の流れ
1.故人様の位牌に供物を供える
2.僧侶による読経
3.参列者による焼香
4.法要後、会食を行う場合もある
散骨とは、葬儀後にご遺体を火葬しご遺骨を粉末状にして、海や山、川などの自然に撒き、自然に還す葬送方法のこと。
・散骨のメリット
1.故人様のご遺骨を自然の一部として返すことができます。
2.お墓の管理や継承などの悩みがない。
3.自由な埋葬方法で、故人を偲ぶことができます。
4.お墓に比べ費用を抑えることができます。
・散骨のデメリット
1.散骨できる場所や方法に制限があります。
2.撒かれた遺骨の行方は追えません。
3.手を合わせる場所がない。
・散骨の種類
1.海に散骨
2.山に散骨
3.川や湖への散骨
4.宇宙空間に散骨
三社造りとは、ご自宅やお店の神棚の代表する造りの一つで、神棚の中心『天照皇大神宮』右に『氏神』左には、崇敬する神社のお札を祀ります。
※神棚を祀る場所は、基本は住人の生活空間より一段高い所にします。天井が有る場合は、雲を半紙に書いて神棚の上の天井に貼り付けます。
身内に、不幸があった場合は神棚に白い紙を貼り、神封じを忌明けまでします。日常のお祈りも避けます。
※白い紙を貼るのは神道において、死は穢れの考え方によるものです。
三十三回忌とは、故人様がお亡くなりになってから満32年目に行う年忌法要です。
年忌法要はお亡くなりなった年を1年目とする「数え年」になるため、満32年目が三十三回忌となります。
三十三回忌は、満32年目の祥月命日に合わせて行えるのが理想ですが、曜日の関係や仕事の都合上で命日行なうのが難しい場合がほとんどでしょう。日程をずらす場合は、祥月命日の前倒しで行いましょう。
※近年では、三十三回忌をもって弔い上げとすることが増えています。
三途の川とは、この世とあの世の境目にある川のこと。
死後七日目に渡る川で、三瀬川や渡り川とも呼ばれています。
三瀬川と呼ばれる理由
三途川には速さの違う流れが三つの瀬があり、この世で行いによって渡る場所が変りますという考え方からです。
三つの瀬は以下の点の通り
・善人は橋を渡り
・軽い罪を犯した者は浅瀬
・重い罪を犯した者は流れの速い深い瀬を渡る
四華花は、仏教形式の葬儀の祭壇に装飾される葬具で、一本の棒に白い紙を巻き付けて、横を細くハサミ等で切りフサフサにします。二本一組で一対にして祭壇に装飾します。
お釈迦様がお亡くなりになったときに、四本の沙羅双樹の樹が悲しみ、色を白く変えてお釈迦様を覆ったという故事に由来して四華花できました。
四華花は、沙羅双樹の様子を紙で表しています。
式年祭とは、神道の年期法要のことで、一年祭、三年祭、五年祭、十年祭などの儀式のことです。
式年祭の儀式には、神主が祝詞をあげて故人様を偲ぶ機会として行われます。
特に重要になる式年祭は、一年祭で仏教における一周忌になり、規模感が大きい祭祀となることが多いでしょう。
また、葬儀関連以外では各地域の神社で行われる祭祀も式年祭と呼びます。
樒とは、マツブサ科シキミ属の常緑小高木で、成長すると10m程まで高く成長します。
地域によって、『しきみ』や『しきび』と呼ばれ、年中光沢があり美しい緑の葉を茂らせ、春には花を咲かします。
樒が葬儀で使用される理由
①清める効果や、邪気を寄せ付けないとされるため
②お供えの水を清浄に保つため
③美しい葉を年中付けることから
四十九日とは、七七日と呼ばれ『しちしちにち・なななぬか』と読みます。故人様の命日から数えて四十九日目を指し、この日を仏教では『忌明け』といい、ご遺族は故人様のご冥福を祈り喪に服していた期間を終えることができます。
この日に行う法要を『四十九日法要』や『忌明けの法要』といい、忌中に行われる儀式の中で、四十九日法要が最も重要とされています。
四十九日の意味説明
仏教では、お亡くなりになった方はあの世に行くと初七日を始め七日毎に生前の行いを裁く審判を受けます。四十九日目の最後の審判で故人様の行き先が決まるといわれています。
死後の行き先は六つあり六道と呼ばれ、人は亡くなるたびに審判を受けて繰り返し生まれ変わりますが、極楽浄土に行くことでこの六道輪廻から抜け出すことができると言われています。
六道
・地獄道
・餓鬼道
・畜生道
・修羅道
・人間道
・天上道
残されたご遺族や親族は、故人様の苦しみが取り除かれるよう祈ったり、ご遺族が追善供養を積むことで、故人様が極楽へ行けるよう供養をします。
川崎市や横浜市の近年の葬儀では、初七日は葬儀中に行う場合が多く、四十九日法要のみを行うのが一般的になりつつあります。
四十九日法要とは、故人様がお亡くなりになってから四十九日後に極楽浄土へ向かうといわれています。お亡くなりになって、四十九日までの間、七日ごとに裁きを受け、四十九日目に極楽浄土に行けるのか来世について、決まる最後の審判が四十九日だと言われています。
故人様が極楽浄土に行けるように、ご遺族も七日ごとに祈り追善供養をお行います。故人様の最後の審判が下る四十九日は、最も重要な日と考えられているので、四十九日法要を行い供養します。
納骨式
納骨式とは、火葬後のご遺骨を収骨器に納めた後に、墓・納骨堂・樹木葬などに納める儀式のこと。葬儀後、火葬を行いご遺骨をご遺族で収骨器に納め、一定期間は祭壇に置いて供養をします。四十九日法要の後に納骨を行われる場合が多いです。
死化粧とは、葬儀の前の納棺する際に、故人様が安らかに眠っているように、お顔や髪形など身だしなみを整え、メイクを施し生前のように近づけようとするものです。
※現代では死化粧は、ラストメイクと呼ばれ葬儀社によって価格に違いがあります。
死装束とは、死者に着せる衣装のこと。
死装束を死者に着せる理由は、あの世への旅路に必要な衣裳と考えられているからです。
白の死装束が多いのは「かつては、白の衣装を着て巡礼していたから」といわれており、現代では白以外の綺麗な色の死装束も増えています。お洒落な死装束も販売されています。
死に水とは、死者に最後の水を含ませる儀式です。
血縁関係の深い順に、清らかな水を綿棒などで故人様の口元を濡らします。
死に水を行う事で、故人様が安らかにあの世に旅立ち、遺されたご家族が前を向き進むきっかけとなります。
しのび手とは、神道の葬儀などで、音を立てずに打つ拍手のこと。
仏教における合掌に近いものと言われています。
神社を参拝する際の「二礼二拍手一礼」が正式な作法ですが、葬儀や弔事の際に両手を打つ直前で手を止めて音を出さないようにする事を「しのび手」と言います。
喜びなどの気持ちを表す拍手がありますが、故人様を悼み偲ぶ際には音を出さずに「しのび手」を打ちます。
死亡診断書とは、人が亡くなった際に医師が法律的に死亡を証明するものです。
診療してきた担当医師や、警察での検案で死亡に至るまでを詳細に死亡診断書に記入します。死亡診断書を役所に出さない限り、生きているものとされます。
したがって、葬儀や火葬・骨壺を埋葬をすることができません。
※葬儀後に葬祭補助金を役所に提出すると、補助金がもらえます。
死亡届とは、戸籍法に基づいて、死亡を証明するために提出する書類です。死亡届が受理されると、戸籍に死亡の記載がされ、住民票が消除されます。また、同時に火葬許可証が発行されます。
死亡届の提出は、死亡の事実を知った日から七日以内に、死亡地や届出人の市区町村役場で行います。提出には、死亡診断書または死体検案書、届出人の認印が必要です。
※死亡届は葬儀社が行うことが一般的です。死亡診断書は何枚かコピーしておくとよいでしょう。
社葬とは、亡くなった故人様の会社への貢献を称え、社員で見送る大きな葬儀儀式のこと。
社葬にも種類があり、信仰する宗教儀式を重視する社葬や、ホテルなどで自由に故人を偲び献花などを行うホテル葬など、形式は様々あります。
終活とは、自身の人生の終わりを意識して行う活動で、遺された家族に負担をかけないための取り組みとして知られています。自身の人生を振り返り、残りの時間をよりよく生きるという前向きな目的もあります。
終活の活動には、以下のようなものがあります。
・身の回りの整理や断捨離
・葬儀や墓の準備
・遺言状の作成
・医療や介護の希望をまとめておく
・遺産相続や遺品整理の手続きに関する情報をまとめる
・自分の人生観や半生を綴る
終活は、老後への不安感が増えたことが背景にあり、注目を集めるようになりました。
周忌とは、故人様がお亡くなりになってから決められた年に執り行われる法要を指す仏教の言葉です。
周忌には、一周忌・三回忌・七回忌などがあります。
一周忌は故人様がお亡くなりになってから一年後の命日で、三回忌は二年目、七回忌は六年目に行われます。
※周忌法要をいつまで行うかは、ご家族や信仰する宗派によって異なります。一般的には、三十三回忌で弔い上げて法要を終えます。
宗教不問とは、宗教や宗派に無宗教など信仰する宗教を問わず、お墓や納骨ができるという意味です。民間墓地・公営墓地・納骨堂などは、宗教不問である場合が多いです。
拾骨とは、火葬後の故人様のご遺骨を二人一組で専用箸で拾い、骨壺に収める儀式です。地域によってはお骨上げや収骨とも呼ばれます。
拾骨は、日本独自の儀礼で平安時代から続く仏教習俗です。ご遺骨を専用箸で拾うのは、故人様をあの世に橋渡しすると言われています。
地域差が収骨にはあります。
川崎市や横浜市の関東などでは全部の遺骨を拾うところ、関西では一部のご遺骨だけを拾うところなどがあります。
拾骨は二人一組で行うのが一般的ですが、地域によって一人ずつ拾ったり、一人が拾ったお骨をみなさんで箸渡しをして骨壷に収めたりします。
ご遺骨を拾う順番があり、足から始まり、腕、腰、背骨、肋骨、歯、頭蓋骨と、下から上に順番に拾いあげるのが一般的です。
信仰している宗教の教えのことで、霊園や墓地などで『宗旨・宗派不問』の場合は『在来仏教であれば宗派を問わない』ということ。また、『宗教不問』は『宗教を問わない』ということになる。もちろん、無宗教も可となります。
収蔵とは、納骨堂にご遺骨を納めることをいいます。お墓にご遺骨を納めることを『埋蔵』といい、ご遺体を土葬のときは『埋葬』といいます。
出棺とは、ご遺体を斎場の火葬炉まで運ぶことをいいます。一般的に葬儀・告別式後に行いますが、出棺すると故人様と対面できませんので、故人様とのお別れにしっかり向き合いましょう。
※斎場・火葬炉まで同行するのはご遺族と、故人様と深い関係の方のみです。
須弥壇とは、葬儀での本尊を装飾する壇のことで、仏教による世界観の中で、須弥山をかたどったものです。古くから神聖な須弥山と崇められております。
祭壇には本尊や宗派の開祖、高僧などが祀られ、お位牌は下段に安置するのが一般的です。
承継とは引き継ぐことを指し、地位・身分・お墓・仕事・権利など
焼香とは、葬儀や法要などで僧侶をはじめご家族に会葬者が香を焚き、故人様や仏を拝む行為です。
焼香には線香もあり、香木を粉末にして香料をまぜて棒状にしたもの。
※葬儀には、僧侶が線香や抹香も使います。ご家族や会葬者は抹香で焼香をします。
焼香順位とは、故人様との血縁関係が深い方から順番に焼香を行います。
一般的には喪主から始まり、ご遺族に親族で、一般会葬者になります。
葬儀会場では、座席順も故人様と血縁関係が近い方ほど祭壇の近くになります。
※焼香の順番と座席の順番は同じになります。
精進落としとは、葬儀後の火葬後にご遺族・親戚を中心でおこなわれる会食のことです。
※川崎市や横浜市は、火葬中に精進落としを行います。地域よって、行うタイミングがちがいます。
かつての精進落としは、仏教の教えに基づき四十九日法要を終えるまでは、肉・魚などが入らない精進料理をご遺族は食べていました。忌明けを迎え、普通の食事に戻すことを『精進落とし』といいました。今では、名残りで利用されている言葉となります。
※地域によって「お斎」や「お清め」とも呼ばれることがあります。
※現代では、参列者のおもてなしの会食という意味になりつつあります。
初七日法要とは、故人様がお亡くなりになってから七日目に行われる法要です。
三途の川を故人様が渡れるようご遺族が祈る法要です。仏教では、お亡くなりになってから四十九日間に七回に分けて審判を受け、結果で魂が極楽浄土に行けるかが決まるといわれています。初七日は最初の審判で、故人様が三途の川を渡れるよう願うための法要が初七日法要です。
現代では、忙しいご遺族・親族の都合も考慮して、葬儀と一緒に行う場合が増えています。葬儀の日に行う際は、『繰り上げ法要』といいます。
また、葬儀中に初七日法要を組み込む方法を『繰り込み法要』といいます。
白木位牌とは、葬儀の際に祭壇に安置するための仮の位牌で、葬儀後は四十九日まで後飾りの祭壇に祀ります。四十九日法要で、故人様の魂を白木位牌から本位牌に移します。
※本位牌は、四十九日法要までに用意します。
白木位牌の処分は、初七日法要が終わると僧侶が持ち帰るお焚き上げをしてくれます。
※白木位牌のお焚き上げを依頼する先は、お寺以外には仏壇店や仏具店があります。
白木祭壇とは、日本の伝統的な仏式葬儀で用いられる、素朴で荘厳な雰囲気の祭壇です。白木で造られ、故人の遺影や供物などを飾り、読経が行われます。宗派によって飾り付けは異なりますが、近年は故人の趣味に合わせて自由に飾り付けることも増えています。葬儀社でレンタルでき、料金は祭壇の規模によって異なります。
真言宗とは、弘法大師空海が平安時代に中国から持ち帰った密教という神秘的な仏教の教えを日本に広め、独自の仏教として発展させた宗派です。**「真言」**と呼ばれる特別な言葉(呪文)を唱えながら修行を行い、宇宙の真理を探求し、**生きている間に仏になる(即身成仏)**ことを目指します。
なぜ「真言宗」と呼ばれるの?
「真言」とは、仏様の真実の言葉という意味です。この真言を唱えることで、宇宙の真理に近づき、仏様と一体になれると信じられています。
真言宗の修行
真言宗の修行は、真言を唱えたり、曼荼羅と呼ばれる宇宙の真理を図にしたものを眺めたり、瞑想をしたりすることで行われます。これらの修行を通して、自分の心を清め、仏の境地に近づこうとするのです。
真言宗の聖地:高野山
高野山は、弘法大師空海が開いた真言宗の総本山であり、聖地として知られています。多くの寺院や修行道場があり、多くの修行者が訪れます。
真言宗の葬儀
真言宗の葬儀では、故人の霊前に白木祭壇を飾り、真言を唱えながら読経を行います。故人の冥福を祈り、極楽浄土に生まれ変われるよう願いを込めて、さまざまな儀式が行われます。
真言宗の考え方
真言宗では、宇宙の全ては一つにつながっていると考えられています。私たちは、その一部であり、宇宙と一体になることで、悟りを開くことができると考えられています。
まとめ
真言宗は、真言や曼荼羅、高野山といった独特な言葉や場所、そして即身成仏という目標を持つ、神秘的で魅力的な仏教です。宇宙の真理を探求し、自分自身と向き合い、より良い人生を送りたいと願う人々にとって、真言宗の教えは大きな力となるでしょう。
時宗とは、鎌倉時代に一遍上人によって開かれた、浄土宗の一派です。阿弥陀如来を本尊とし、「南無阿弥陀仏」という言葉を唱えることを中心に、人々に救いの道を示すことを目指しました。
時宗の特徴
念仏中心の教え: 「南無阿弥陀仏」を唱えるだけで、誰でも阿弥陀如来の救いをうけ、極楽浄土に生まれることができるという「他力本願」の教えを説いています。
遊行: 一遍上人は、弟子たちとともに全国を歩き回り、人々に念仏を教える「遊行」を行いました。この活動は、当時の社会に大きな影響を与えました。
踊り念仏: 太鼓や楽器を鳴らしながら踊りながら念仏を唱える独特なスタイルで、人々の心を捉えました。これは、現代の盆踊りのルーツとも言われています。
賦算: 念仏札を配り、人々に布教を行う活動です。
執着からの解放: 念仏を唱える際に、さまざまな執着から心を解放することが大切とされています。
なぜ「時宗」と呼ばれるの?
「時宗」という名前は、江戸時代以降に定着しました。それ以前は、「時衆」と呼ばれていました。「時衆」とは、長時間の勤行や法要などを行うときの交代要員としての僧尼を指す言葉でしたが、次第に一遍上人とその弟子たちを指す言葉として使われるようになり、それが「時宗」に変化していきました。
時宗の魅力
誰でも救われるというやさしい教え: 身分や性別を問わず、誰でも阿弥陀如来の救いをうけられるという、やさしい教えです。
活発な布教活動: 一遍上人のように、人々のところに直接出かけていき、教えを伝えるという積極的な布教活動が特徴です。
音楽と一体となった念仏: 踊り念仏のように、音楽と一体となった念仏は、人々に感動を与え、信仰心を深めることにつながりました。
まとめ
時宗は、念仏を軸に、人々の心の救いを目指した仏教の宗派です。一遍上人の熱意と、人々の心に響く教えによって、多くの人々の信仰を集めました。現代においても、その教えは多くの人々に癒しや心の安らぎを与えています。
自筆証書遺言は、ご自身の財産をどのように相続させるか、ご自身の意思を書き記した遺言書です。全てを自分自身の手で作成し、日付や署名・捺印を忘れずに記載する必要があります。パソコンや他人に代筆してもらう部分があると、その部分が無効になる可能性があります。
遺言書を作成する際には、以下の点にご注意ください。
自筆: 全文を手書きで作成する必要があります。
日付: 作成した年月日を明記する必要があります。
署名・捺印: 作成者が署名し、印鑑を押印する必要があります。
検認: 遺言を実行するためには、家庭裁判所での検認手続きが必要となります。
十三回忌は、故人の冥福を祈り、ご遺族が故人とのかかわりを振り返る大切な儀式です。亡くなってから12年目の命日に営まれ、一周忌、三回忌、七回忌に続く法要となります。宗派によって作法は異なりますが、一般的には僧侶による読経、焼香、法話などが行われます。規模はこれまでの回忌法要に比べ小さくなり、家族だけで営まれることも多いです。
参列する際の服装は、略喪服や平服が一般的です。お布施の金額は宗派や地域、故人との関係性などによって異なりますが、1万円から5万円が目安とされています。お供え物には、生花や形が残らない菓子などが適しています。
十三回忌の後も、十七回忌、二十三回忌、二十七回忌と続き、三十三回忌や五十回忌を忌明けとする宗派もあります。これらの法要は、故人を偲び、ご遺族の心の整理を促す大切な機会となります。
十七回忌は、故人の冥福を祈り、ご遺族が故人とのかかわりを振り返る大切な儀式です。亡くなってから満16年目の命日に営まれ、十三回忌に続く年忌法要となります。
一般的には、僧侶による読経や焼香、そして墓参りが行われます。会食を設ける場合もあり、ご遺族や親族が集まり、故人を偲びながら語り合う機会となります。年数を重ねるごとに法要の規模は小さくなる傾向にあり、十七回忌では遺族のみで行われることが多いです。
参列する際の服装は、男性・女性ともに「平服」が一般的です。香典を持参する場合は、故人との関係性によって金額が異なります。法要を執り行う施主側は、参列者へのお礼として引き出物を用意しましょう。
十七回忌以降も、二十三回忌、二十五回忌など、宗旨宗派によって様々な年忌法要が営まれます。三十三回忌や五十回忌を弔い上げとする場合も多く、これらの一連の法要を通して、故人を偲び、ご遺族の心の整理を促します。
数珠は、仏教徒が持つ大切な仏具の一つです。小さな球を糸でつなぎ合わせたもので、念仏を唱える際に、その回数を数えるために用いられます。数珠を持つことは、仏さまとのつながりを深め、心を清めることだと考えられています。
数珠の珠の数は、一般的に108個で、これは人間の煩悩の数を表しています。宗派や性別、用途によって、数珠の形や材質、房の色などが異なります。男性用は女性用よりも玉が大きく、寒色系の房が一般的です。
数珠には、本式数珠と略式数珠の2種類があります。本式数珠は、宗派によって形が異なり、108個の珠が連なっているため、二重にして使うのが一般的です。一方、略式数珠は、本式数珠よりも簡略化されたもので、普段使いに適しています。
数珠を持つ際は、左手で持つのが一般的です。これは、左手は心に近いとされ、数珠を持つことで仏様との一体感を深められると考えられているからです。また、葬儀や法要などでは、数珠には持ち主の念が宿ると言われているため、他人の数珠を借りることは避けるのがマナーです。
樹木葬とは、自然の中で故人を弔う、現代的なお墓のスタイルです。墓石の代わりに樹木を墓標とすることで、自然に還るという考え方を大切にした埋葬方法です。
樹木葬のメリット
費用が比較的安価: 墓石代や工事費が不要なため、一般的なお墓に比べて費用を抑えることができます。
後継ぎが不要: 永代供養の形式がとられるため、後継ぎがいなくても安心して利用できます。
宗教的な制約が少ない: 特定の宗教にとらわれず、自由に故人を偲ぶことができます。
自然の中で安らげる: 自然豊かな環境の中で、故人の眠る場所として、心安らぐ空間を提供します。
樹木葬の種類
シンボルツリー型: 桜や紅葉など、特定の樹木をシンボルとして、その周りに埋葬するタイプです。
ガーデン型: 草花や芝生で彩られた庭園のような雰囲気の中で、故人を弔うタイプです。
里山型: 山林を利用し、自然の中に溶け込むような形で埋葬するタイプです。
樹木葬を選ぶ際の注意点
樹木葬は、従来のお墓のイメージを一新する新しい選択肢です。自然の中で故人を偲びたい方や、後継ぎを心配されている方におすすめです。
寿陵とは、生前に自分のお墓を建てておくことを指します。生前墓とも呼ばれ、古来より長寿や子孫繁栄、家内円満など、様々な願いを込めて行われてきました。
寿陵の起源は古く、中国にまで遡ります。中国の古書には、「寿蔵」「寿穴」「寿堂」といった言葉で寿陵に関する記述が見られ、秦の始皇帝をはじめとする歴代の皇帝たちも寿陵を建てたとされています。日本においても、聖徳太子が寿陵を建てたという記録が残っており、古くから続く風習であることがわかります。
寿陵を建てることには、以下の様な意味合いがあります。
長寿や幸福を祈る: 寿陵の「寿」の字が示すように、長寿や幸福を願い、未来への希望を託す。
子孫繁栄: 家族の繁栄を願い、子孫に思いを伝える。
家内円満: 家族の絆を深め、平和な家庭を築く。
死生観の確立: 生と死について深く考え、自分の人生を振り返る機会とする。
現代においても、寿陵は単に墓を建てるだけでなく、自分の人生を振り返り、家族に思いを伝えるための大切な機会として捉えられています。
浄土真宗西本願寺派とは、親鸞聖人が鎌倉時代に開かれた浄土真宗の宗派の一つです。本尊は阿弥陀如来であり、「阿弥陀如来の本願力によって、すべての衆生が極楽浄土に往生できる」という教えを根本としています。
特徴
親鸞聖人を宗祖とする: 親鸞聖人の教えを継承し、その思想に基づいた仏教を実践しています。
本願力による救済: 人間の力で仏になるのではなく、阿弥陀如来の慈悲深い力によって救われるという教えを信じています。
念仏中心の信仰: 念仏を唱えることを中心に、日常生活の中で仏道を修行します。
宗門の広がり: 室町時代に本願寺蓮如によって門徒が大きく増え、現在では日本国内のみならず、海外にも多くの信者がいます。
西本願寺
西本願寺は、京都市下京区に位置する浄土真宗西本願寺派の本山です。親鸞聖人の廟堂を起源とし、長い歴史の中で数々の変遷を遂げてきました。境内には、桃山文化を代表するような荘厳な仏閣や美しい庭園が数多く残されており、1994年にはユネスコの世界文化遺産に登録されました。
まとめ
浄土真宗西本願寺派は、親鸞聖人の教えを基に、阿弥陀如来への帰依を大切にする仏教の宗派です。その教えは、多くの人々に心の安らぎと救いを与え、現在もなお人々の信仰を集めています。
浄土真宗東本願寺派とは、浄土真宗の中でも比較的新しい宗派です。かつては、京都の東本願寺(真宗大谷派)に属していましたが、その後、分派して独自の宗派を形成しました。
浄土真宗は、鎌倉時代に親鸞聖人によって開かれた仏教の宗派です。阿弥陀如来の慈悲によって、私たち人間は誰でも極楽浄土に生まれることができると説いています。この教えを「他力本願」といいます。
浄土真宗は、その後、様々な宗派に分かれていきます。その中でも代表的なものが、浄土真宗本願寺派(西本願寺)と真宗大谷派(東本願寺)です。
浄土真宗東本願寺派は、真宗大谷派から分かれた宗派であり、本山は東京の西浅草にあります。宗門は法主によって統率されています。
真宗大谷派の本山である東本願寺は、正式には真宗本廟と呼ばれ、京都市下京区にあります。境内には、宗祖・親鸞聖人の御真影を安置する御影堂や、本尊・阿弥陀如来を安置する阿弥陀堂など、歴史ある建物が数多く残されています。
まとめ
浄土真宗東本願寺派は、浄土真宗の一派であり、阿弥陀如来の慈悲によって救われるという教えを信じています。真宗大谷派から分かれた歴史を持ち、現在では東京に本山を置いています。
成仏とは、私たち日本人にとって、どこか死と結びついているように感じられるかもしれません。しかし、本来の「成仏」の意味は、単に「死ぬこと」ではありません。
「成仏」とは、文字通り「仏になる」ということです。仏とは、真理を見つけた人、つまり悟りを開いた人のことです。その真理とは、今から2500年以上前に、釈迦族の王子であったシッダールタが悟ったものです。
シッダールタは、老いや病気、そして死の苦しみから解放される道を探し求め、ついに悟りを得ました。その悟りとは、すべてのものは互いに繋がっていて、自分ひとりだけで存在しているわけではないという、宇宙の真理を悟ったということです。
仏教の経典『スッタニパータ』には、「真理は一つであり、それを悟った人は争わない」という言葉があります。つまり、仏になった人は、すべてのものに平等に慈しみを持つことができるのです。
釈迦は、この世のすべての生きとし生けるものが、本来は仏になれる可能性を持っていると説きました。私たちも、それぞれが仏になることができるのです。
精霊棚とは、お盆に先祖の霊を迎えるために、仏壇の前に設ける特別な祭壇のことです。盆棚とも呼ばれます。位牌や供え物を飾り、故人の霊が安心して過ごせるよう、静かで清らかな場所を用意します。お盆の期間中は、この精霊棚に手を合わせ、先祖の霊を供養します。
頭陀袋とは、仏教の修行僧が、経典や食事など、旅に必要なものを全て入れて首から提げていた袋のことです。
修行の象徴: 仏教の修行の一種である「頭陀行」を行う僧侶が、持ち歩くために用いました。
死者の旅立ち: 仏教の葬儀では、故人が極楽浄土へ旅立つ際に、この袋を首にかけることもあります。
広義の意味: 一般的には、何でもかんでも入れることができる、大きな袋の代名詞としても使われます。
頭北面西とは、故人の遺体を、頭を北、顔を西に向けて横たわる姿勢で安置する伝統的な方法です。正式には「頭北面西右脇臥」と呼ばれます。この方法は、仏教の開祖であるお釈迦様が亡くなった際に取られた姿勢に由来しており、故人が極楽浄土へ安らかに往生できるよう、その姿を模倣したものです。寺院などに飾られている「涅槃図」は、このお釈迦様の入滅の様子を描いた絵画であり、頭北面西の由来を視覚的に示しています。
清祓の儀とは、神道における大切な儀式の一つで、故人の忌明けに行われることが多いものです。神道では、死は「穢れ」と捉えられており、清祓の儀は、この穢れを清め、故人の霊を鎮めるための儀式です。神官による祝詞奏上や玉串奉奠などが行われ、その後、神棚も元の状態に戻します。
席次とは、結婚式や葬儀など、様々な集まりにおいて、参加者が座る場所を決めることです。参加者の間柄や役割などに応じて、席が決められることで、よりスムーズで円滑な進行に繋がります。
葬儀の席次の基本的な考え方
祭壇に近いほど上座: 故人との関係が深い方ほど、祭壇に近い席に案内されます。これは、故人とのつながりが深いほど、故人の霊前で心を込めてお別れをしたいという気持ちを表すためです。
右側が親族席、左側は一般席: 一般的に、祭壇に向かって右側が親族席、左側が一般席となります。親族席には、喪主やご遺族、親戚などが座り、一般席には会社関係者や友人などが座ります。
年齢や役職も考慮: 同程度の関係性の場合、年齢が上の方や、会社などでの役職が高い方が、少しだけ上座になることがあります。
葬儀の席次の流れ
葬儀会場に入ると、受付で席次表を確認し、案内された席に着きます。
祭壇: 葬儀会場の中央に設けられ、最も神聖な場所です。故人の位牌や遺影が安置されています。
親族席: 祭壇の右側が親族席です。喪主を筆頭に、配偶者、子供、兄弟姉妹、親戚など、故人との血縁関係が近い順に席が設けられます。
一般席: 祭壇の左側が一般席です。会社関係者、友人、知人など、故人との関係性が親族ほど深くはない方が座ります。
葬儀の席次を決める際のポイント
席次を決める際には、以下の点が考慮されます。
故人との関係性: 故人との関係性が最も重要です。
年齢: 一般的に、年齢が上の方を優先します。
役職: 会社関係者などでは、役職が高い方が優先されることがあります。
性別: 特に決まりはありませんが、女性は男性の後に座る場合もあります。
会場の広さ: 会場の人数に合わせて、席を配置します。
葬儀の席次に関する注意点
宗教や宗派: 宗教や宗派によって、席次のルールが異なる場合があります。
家族の意向: 喪主の意向を尊重することが大切です。
会場のレイアウト: 会場に合わせて、柔軟に席を配置する必要があります。
まとめ
葬儀の席次は、故人を偲ぶ大切な儀式の中で、参列者一人ひとりの気持ちを尊重し、スムーズな進行を促すために重要な要素です
施主とは、ある行事やプロジェクトにおいて、その主体となる人物や組織のことを指します。特に、葬儀や建築工事などのように、大規模な準備や費用が必要となる場合に用いられます。
葬儀における施主
葬儀において、施主は故人の家族の中から選ばれ、葬儀全体の責任者として様々な役割を担います。
葬儀の準備: 葬儀社の選定、日程調整、参列者への連絡など、葬儀に関するすべての準備を行います。
費用負担: 葬儀にかかる費用を負担します。
参列者対応: 参列者への案内や、お礼など、葬儀に関わるすべての人々への対応を行います。
宗教儀式への参加: 宗教的な儀式に参加し、故人の冥福を祈ります。
施主になる人の条件
施主には、特に決まった資格や条件はありませんが、一般的には以下の様な人が選ばれます。
故人との関係: 故人に最も近い親族であること
経済力: 葬儀費用を負担できる経済力があること
健康状態: 葬儀の準備や進行を担える健康状態であること
周囲からの信頼: 家族や親族から信頼されていること
施主の心構え
施主は、葬儀という特別な状況の中で、様々な役割を担うため、心身ともに大変な負担がかかります。
故人を偲ぶ: 故人のことを偲び、感謝の気持ちを持って葬儀に臨みます。
周囲への感謝: 葬儀を手伝ってくれる人々へ感謝の気持ちを伝えます。
冷静な判断: 様々な決断を迫られる場面で、冷静な判断を心がけます。
体調管理: 十分な睡眠と栄養を摂り、体調管理に努めます。
施主は、葬儀を円滑に進めるために欠かせない存在です。故人の冥福を祈り、家族や親族、友人など、周囲の人々と協力して、故人を送り出すための大切な役割を担います。
キリスト教(プロテスタント)において、日本の仏教の「通夜」にあたる儀式を「前夜祭」と呼ぶことがあります。
前夜祭では、牧師が聖書を読み上げたり、祈りを捧げたりすることで、故人を偲びます。また、参列者みんなで賛美歌を歌い、故人の霊を天国へと送り出すための祈りを捧げます。
日本の通夜のように、飲食を伴う大きな会食はありませんが、お菓子やお茶をいただきながら、故人との思い出話に花を咲かせ、静かに故人を偲ぶひとときを過ごします。
前夜祭は、故人の遺体を棺に納める納棺式と一緒に行われる場合や、納棺式の後に続けて行われる場合があります。
葬儀とは、亡くなられた方を送り出すための儀式です。故人の霊を弔い、冥福を祈るという宗教的な意味合いが深く、宗教や宗派、地域によってその形式や内容は多岐にわたります。
葬儀の流れと特徴
一般的に、葬儀は以下のような流れで行われます。
通夜: 故人の霊を弔い、家族や親族が参列して一晩を過ごす儀式です。
告別式: 故人とのお別れの儀式で、親族だけでなく友人や知人など、多くの人が参列します。
火葬または土葬: 故人の遺体を火葬場へ運び、火葬を行います。土葬の場合は、墓地に埋葬します。
葬儀では、宗教者(僧侶、神官、牧師など)による読経や祈りが捧げられ、参列者は焼香や献花をして故人に別れを告げます。また、故人の生前の様子を偲び、思い出を語り合う場ともなります。
葬儀の種類
葬儀には、様々な形式があります。
宗教による分類: 仏教式、キリスト教式、神道式など、宗教によって儀式の内容が大きく異なります。
規模による分類: 大規模な一般葬、家族葬、親族のみで行う密葬など、規模によって異なります。
形式による分類: 一日葬、直葬など、期間や内容が簡略化された形式もあります。
葬儀の目的
葬儀の目的は、大きく分けて以下の二つが挙げられます。
故人の冥福を祈る: 故人の霊が安らかに眠れるよう、冥福を祈ります。
残された家族や親族の心の整理: 悲しみを分かち合い、故人を偲ぶことで、心の整理を促します。
葬儀の準備
葬儀の準備は、葬儀社に依頼するのが一般的です。葬儀社は、宗教、予算、日程など、様々な希望に合わせてプランを提案してくれます。
葬儀社の選定: 複数の葬儀社に見積もりを依頼し、比較検討することが大切です。
日程の決定: 宗教的な行事や季節などを考慮して、日程を決めます。
場所の選定: 葬儀を行う場所として、自宅、寺院、葬儀場などを選びます。
参列者の連絡: 親族や友人、会社関係者などに連絡し、参列を呼びかけます。
葬儀は、人生の大きな節目であり、故人を偲び、家族や親族が心を一つにする大切な儀式です。宗教や地域、故人の生前の希望など、様々な要素によって、葬儀の形式や内容は異なります。
喪家とは、ご家族に不幸があり、葬儀を執り行うことになったご家庭のことを指します。つまり、ご家族を亡くされ、喪に服している家という意味です。
喪家の役割
喪家は、葬儀の準備から、親族や友人への連絡、法要の手配など、多くのことを行う必要があります。
葬儀の準備: 葬儀社の選定、日程調整、参列者への連絡など、葬儀に関するすべての準備を行います。
費用負担: 葬儀にかかる費用を負担します。
参列者への対応: 参列者への案内や、お礼など、葬儀に関わるすべての人々への対応を行います。
宗教的な儀式: 宗教的な儀式に参加し、故人の冥福を祈ります。
喪家の期間
喪の期間は、宗教や地域、家族の考え方によって異なりますが、一般的には、故人の冥福を祈り、慎んで過ごす期間として「忌中」と、その後も祝い事を控える期間として「喪中」があります。
忌中: 仏教では49日間が一般的ですが、宗派によって異なります。この期間は、特に慎んで過ごし、故人の冥福を祈ります。
喪中: 忌中が過ぎた後も、一定期間は祝い事を控える期間です。
荼毘とは、仏教において、故人の遺体を火葬することを意味する言葉です。
読み方: だび
意味: 火葬
由来: パーリ語やサンスクリット語の「燃やす」を意味する言葉が語源とされています。日本に仏教が伝わる際に、火葬を表す言葉として定着しました。
荼毘の意味合い
「荼毘」という言葉には、単に遺体を燃やすという意味だけでなく、より深い意味が込められています。
故人の霊を清める: 火葬によって、故人の霊を清め、安らかに転生させると考えられています。
煩悩を焼き尽くす: 生前の煩悩を火で焼き尽くし、清浄な状態にするという意味も含まれています。
供養の象徴: 火葬の儀式を通して、故人を供養し、冥福を祈るという行為そのものを表しています。
荼毘と火葬の違い
「荼毘」と「火葬」は、どちらも遺体を燃やすことを意味しますが、ニュアンスが異なります。
荼毘: 仏教的な儀式であり、宗教的な意味合いが強い言葉です。故人の霊を供養するという側面が強調されます。
火葬: より一般的な言葉で、遺体を燃やす行為そのものを指します。宗教的な意味合いは薄く、手続き的な側面が強調されます。
荼毘に関連する言葉と慣習
荼毘場: 火葬を行う場所を指します。
荼毘式: 火葬の儀式を指します。
荼毘の供養: 火葬後に、故人の霊を供養するための儀式を指します。
「荼毘」は、仏教において、故人の遺体を火葬し、その霊を清めて供養するという、宗教的な意味合いが深い言葉です。単に遺体を燃やすという行為だけでなく、故人の魂の安らぎを願う、大切な儀式の一つと言えるでしょう。
弔事とは、亡くなられた方に対して、哀悼の意を表し、冥福を祈るための儀式や行為を指します。故人を偲び、その霊を弔うことで、残された人々の心の慰めとなり、故人の冥福を願うものです。
弔事の種類
葬儀: 故人を葬る儀式で、通夜、告別式、火葬などが含まれます。
法要: 故人の冥福を祈るための仏教の儀式です。四十九日法要、一周忌、三回忌など、様々な種類があります。
墓参: 故人の墓を訪れ、手を合わせ、供養することです。
弔事の目的
故人を偲び、冥福を祈る: 故人の霊前に手を合わせ、その冥福を祈ります。
残された家族を慰める: 悲しみを分かち合い、互いを励まし合い、故人を偲ぶ場を提供します。
弔事のマナー
服装: 喪服を着用します。
言葉遣い: 静かに、落ち着いたトーンで話します。
携帯電話: マナーモードに設定するか、電源を切ります。
香典: 香典を持参し、受付で渡します。
焼香: 焼香の作法を守り、静かに焼香を行います。
献花: 献花台に花を手向けます。
弔事は、故人を偲び、その霊を弔うための大切な儀式です。宗教や地域によって、その形式や内容は異なりますが、故人を敬い、感謝の気持ちを伝えるという点は共通しています。
手水とは、神社や寺院を訪れる前に、心身を清めるための大切な作法です。手水舎と呼ばれる場所で、柄杓を用いて手や口を清めることで、神仏の前に立つにふさわしい清らかな状態を作ります。
手水の作法
柄杓を手に取る: 右手で柄杓を持ちます。
左手で口を清める: 左手で柄杓を持ち、水をすくい、口に含んで清めます。
左手の手のひらを清める: 左手のひらに水をかけ、清めます。
右手の手のひらを清める: 右手のひらに水をかけ、清めます。
左手の指の間を清める: 左手の指の間を丁寧に清めます。
右手の指の間を清める: 右手の指の間を丁寧に清めます。
柄杓を立てて柄の部分を清める: 柄杓を立てて、柄の部分を清めます。
柄杓を元の位置に戻す: 柄杓を元の位置に戻します。
手水の持つ意味
手水には、以下の深い意味が込められています。
心身の浄化: 日常生活で身についた汚れや穢れを洗い流し、心身を清めることで、神仏の世界にふさわしい状態になります。
敬意の表現: 神仏に対して敬意を表し、清らかな気持ちで参拝する準備をするという意味合いがあります。
一体感: 多くの参拝者が同じように手水を行うことで、神仏との一体感を深めることができます。
手水舎について
手水舎は、神社や寺院の入口付近に設けられた、手水を行うための施設です。水盤、柄杓、排水口などが備えられています。
弔電とは、残念ながら故人とお別れできない状況にある場合に、ご遺族へ心からの哀悼の意を伝えるために送る電報のことです。遠方にお住まいの方や、やむを得ない事情で葬儀に参列できない方が、故人を偲び、ご遺族を励ますために利用されます。
弔電の目的
故人を偲ぶ: 故人の冥福を祈り、その霊を弔います。
ご遺族を慰める: 突然の別れに悲しむご遺族に、心からの慰めの言葉をかけます。
弔意を表す: 葬儀に参列できない状況でも、故人への敬意とご遺族への弔意を表します。
弔電を送るタイミング
葬儀や告別式の前日または当日までに弔電を送るのが一般的です。
弔電のマナー
丁寧な言葉遣い: 故人やご遺族への敬意を込めて、丁寧な言葉遣いを心がけましょう。
忌み言葉: 忌み言葉の使用は避け、故人を偲ぶ言葉を選びましょう。
時候の挨拶: 季節に合わせた時候の挨拶を入れると、より丁寧な印象になります。
弔問とは、ご不幸に遭われたご遺族のもとを訪ね、心からお悔やみの言葉を伝え、故人を偲ぶことです。故人との別れを惜しみ、ご遺族を励ますために、直接お会いして哀悼の意を表します。
弔問のタイミング
弔問のタイミングは、故人との関係性やご遺族の状況によって異なります。一般的には、以下のタイミングで行われます。
通夜の前: 故人との関係が深く、親しい間柄の場合は、通夜の前にお宅を訪問し、ご遺族をサポートすることもあります。
通夜・葬儀: 多くの方が、通夜や告別式に参列し、故人に別れを告げます。
葬儀の後: やむを得ない事情で通夜や葬儀に参列できなかった場合は、後日、ご自宅を訪問して弔問することもできます。
弔問のマナー
弔問をする際には、以下の点に注意しましょう。
服装: 喪服を着用し、身だしなみを整えます。
言葉遣い: 静かで丁寧な言葉遣いを心がけましょう。
時間: 長居せず、簡潔に済ませるのが一般的です。
香典: 香典を持参し、受付で渡します。
花: 生花や供物を持参する場合もあります。
弔問ができない場合
どうしても弔問に行けない場合は、以下の方法で弔意を伝えることができます。
弔電: 電報でお悔やみの言葉を伝えます。
供花・供物: 花や果物などをお供えします。
弔問時の注意点
ご遺族の意向: 弔問の際は、ご遺族の意向を尊重することが大切です。
タイミング: 弔問のタイミングは、ご遺族に確認しましょう。
人数: 弔問する人数は、ご遺族の負担にならないよう配慮しましょう。
弔問は、故人を偲び、ご遺族を励ますための大切な行為です。ご遺族の状況に合わせて、適切なタイミングで弔問を行い、心からの弔意を伝えましょう。
通夜とは、故人との別れを惜しみ、その霊を弔うための大切な儀式です。故人のご遺体が安置されている場所で、親族や親しい友人たちが集まり、最後の夜を共に過ごします。
通夜の目的
故人を偲ぶ: 故人の生前の様子を偲び、思い出話に花を咲かせます。
遺族を慰める: 悲しみに暮れる遺族を励まし、共に故人を送ります。
故人の霊を弔う: 故人の霊が安らかにあの世へ旅立てるよう、祈りを捧げます。
通夜の形式
通夜は、一般的に以下の流れで行われます。
仮通夜: 親族のみで行う、より静かな形式です。
本通夜: 親族だけでなく、友人や知人も参列する、一般的な形式です。近年では、本通夜のみを行うケースが増えています。
読経: 僧侶による読経が行われ、故人の冥福を祈ります。
焼香: 参列者が順番に焼香を行い、故人に手を合わせます。
通夜の注意点
遺族への配慮: 遺族は、心身ともに疲れているため、配慮が必要です。
静けさ: 静かに故人を偲ぶ場であることを意識しましょう。
服装: 喪服を着用し、身だしなみを整えます。
通夜の起源
通夜の起源は、古くから行われていた「殯(もがり)」という風習に遡ると考えられています。殯とは、故人の遺体を一定期間、自宅に安置し、家族が看取り、供養を行うというものでした。現代の通夜はこの殯の風習が変化した形といえます。
通夜は、故人とのお別れを告げ、その霊を弔うための大切な儀式です。故人の生前の様子を語り合い、思い出を分かち合うことで、悲しみを乗り越え、新たな一歩を踏み出すための心の準備をする場でもあります。
通夜振る舞いとは、故人を偲び、ご遺族を慰めるために、通夜の後に行われる食事会のことです。故人の冥福を祈りつつ、参列者同士が親睦を深める場でもあります。
通夜振る舞いの目的
故人を偲ぶ: 故人の生前の様子を語り合い、思い出を分かち合います。
遺族を労わる: 葬儀の手続きなど、多忙を極めるご遺族をねぎらいます。
参列者同士の交流: 参列者同士が親睦を深め、互いを励まし合います。
通夜振る舞いの特徴
軽食中心: 寿司、サンドイッチ、オードブルなど、軽食が中心です。
大皿料理: 大皿料理が一般的で、参列者が自由に取ることができます。
飲み物: ビールや日本酒などのアルコール類が用意されることもありますが、飲み過ぎには注意が必要です。
通夜振る舞いのマナー
静かに: 大声で騒いだり、笑ったりするのは控えましょう。
故人に関する話題: 故人の思い出話などを中心に、和やかに語り合いましょう。
忌み言葉: 忌み言葉を避けるようにしましょう。
飲食: 満腹になるほどの食べ過ぎや、酔いが回るほどの飲み過ぎは控えましょう。
遺族への配慮: 遺族の気持ちを尊重し、気遣いの言葉をかけてあげましょう。
通夜振る舞いは、故人を偲び、ご遺族を慰めるための大切な場です。静かに故人の思い出を語り合い、参列者同士が親睦を深めることで、ご遺族を支えましょう。
友引とは、六曜の一つで、本来は「勝負事が引き分けになる」という意味を持つ吉日とされています。しかし、葬儀の場においては、「友を引く」という字面から、故人が親しい人を一緒に連れて行ってしまうという不吉な意味合いで捉えられ、葬儀の日程から避けることが多い日です。
友引の日に葬儀を避ける理由
「友を引く」という連想: 友引の「引く」という字から、故人が親しい人をあの世に連れて行ってしまうという連想が生まれ、縁起が悪いとされています。
火葬場の定休日: 友引の日は、火葬場が休みの場合が多く、葬儀の手続きがスムーズに進まない可能性があります。
友引と葬儀に関するその他の注意点
宗教観: 仏教やキリスト教など、宗教によっては、六曜を重視せず、友引の日に葬儀を行うこともあります。
地域差: 地域によって、友引に対する考え方や風習が異なる場合があります。
友引人形: 一部の地域では、友引の日に葬儀を行う際に、友引人形と呼ばれる身代わり人形を一緒に火葬することで、災いを除けるという風習があります。
友引の日に葬儀を行うかどうかは、宗教観や地域、個人の考え方によって異なります。必ずしも避けるべき日というわけではありませんが、多くの人々が不吉な日と捉えているため、葬儀の日程を選ぶ際は、周囲の人の意見も考慮することが大切です。
導師とは、葬儀や法要といった仏教の儀式において、中心的な役割を担う僧侶のことです。故人の霊を弔うだけでなく、参列者に対して仏の教えを説き、儀式全体を導く重要な役割を担っています。
導師の役割
読経: 葬儀や法要の中心となり、故人の霊前に読経を捧げます。
儀式進行: 葬儀全体の進行を統括し、他の僧侶を指揮します。
仏教説法: 参列者に対して、仏の教えを説き、故人の冥福を祈ります。
引導: 故人に仏の教えを授け、極楽浄土へと導く「引導」を渡す役割も担います。そのため、「引導僧」とも呼ばれます。
導師の種類
導師には、その役割によって様々な種類があります。
大導師: 葬儀全体の進行を統括し、最も重要な役割を担う僧侶です。
唱導師: 法会などにおいて、率先して読経を行い、他の僧侶を導く僧侶です。
時導師: 法要の一部を司る僧侶で、大導師を補佐します。
導師の由来と歴史
導師という言葉は、古くは仏や菩薩を指す言葉として使われていました。それが、仏教が日本に伝わる過程で、法会や葬儀などで中心的な役割を担う僧侶を指す言葉へと変化していきました。
導師は、葬儀や法要において、故人の霊を弔い、参列者に対して仏の教えを説く、非常に重要な役割を担う僧侶です。故人の冥福を祈り、遺族を慰めるために、導師の存在は欠かせません。
南無阿弥陀仏とは、浄土宗や真宗などの仏教で頻繁に唱えられる言葉で、「阿弥陀仏に帰依します」という意味を持ちます。
各単語の意味
南無(なむ): サンスクリット語の「ナモ」にあたり、「帰依する」「尊敬する」「おまかせする」といった意味を持ちます。
阿弥陀(あみだ): サンスクリット語の「アミターバ」や「アミターユス」にあたり、「無限の光」「無量の命」を意味します。
仏: 仏教の開祖である釈迦牟尼仏をはじめとする、悟りを得た者のことを指します。
「南無阿弥陀仏」の意味
つまり、「南無阿弥陀仏」は、「私は無限の光と命を持つ阿弥陀仏に帰依し、全てを託します」という意味になります。この言葉には、阿弥陀仏の慈悲によって、私たちが極楽浄土に導かれるという信仰が込められています。
葬儀における「南無阿弥陀仏」
葬儀の場で「南無阿弥陀仏」を唱えることは、故人の霊が阿弥陀仏の力で極楽浄土に生まれ変われるよう願い、その冥福を祈るという意味があります。
「南無阿弥陀仏」と「絶対他力」
「南無阿弥陀仏」は、「絶対他力」という考え方に基づいています。これは、私たち自身の力で仏になることは難しく、阿弥陀仏の慈悲によって救われるという教えです。
「南無阿弥陀仏」は、仏教における重要な言葉であり、特に浄土宗や真宗では、念仏として頻繁に唱えられます。この言葉には、阿弥陀仏への深い信仰と、故人の安らぎを願う気持ちが込められています。
南無釈迦牟尼仏とは、仏教の中でも特に禅宗でよく聞かれる言葉です。この言葉には、深い意味と、様々な宗派における使い分けがあります。
「南無釈迦牟尼仏」の意味
南無(なむ): サンスクリット語で「帰依する」「尊敬する」という意味です。
釈迦牟尼仏: 仏教の開祖であるお釈迦さまを指します。
つまり、「南無釈迦牟尼仏」とは、「私はお釈迦さまに帰依し、尊敬します」という意味になります。お釈迦さまの教えを心に刻み、その教えに従って生きていくという決意の表明でもあります。
「南無釈迦牟尼仏」を唱える宗派
「南無釈迦牟尼仏」を唱える宗派として、代表的なものに以下のものがあります。
曹洞宗: 禅宗の一派で、坐禅を重視します。本尊として釈迦牟尼仏を仰ぎ、日常的に「南無釈迦牟尼仏」と唱えます。
臨済宗: 禅宗の一派で、公案(こうあん)と呼ばれる問答を通して悟りを求める宗派です。読経の前に「南無釈迦牟尼仏」と唱えることで、心を統一し、修行に臨みます。
黄檗宗: 禅宗の一派で、中国の黄檗山萬福寺を祖とする宗派です。曹洞宗と同様に、釈迦牟尼仏を本尊とし、「南無釈迦牟尼仏」と唱えます。
天台宗: 大乗仏教の一宗派で、様々な仏を信仰しますが、釈迦牟尼仏を根本とすることから、「南無釈迦牟尼仏」を唱えることもあります。
葬儀や法事における「南無釈迦牟尼仏」
これらの宗派の葬儀や法事では、「南無釈迦牟尼仏」を唱えることで、故人の霊が極楽浄土に生まれ変わり、安らかに過ごせるよう祈ります。また、参列者も一緒に唱えることで、故人を偲び、心を一つにします。
「南無釈迦牟尼仏」は、仏教徒にとって非常に大切な言葉であり、お釈迦さまへの深い信仰を表すものです。宗派によって、その意味合いや唱え方は多少異なりますが、共通しているのは、お釈迦さまの教えを心に刻み、実践していくという誓いです。
南無大師遍照金剛とは、真言宗で特に大切にされる言葉で、弘法大師空海への深い帰依を表す言葉です。
南無: サンスクリット語で「帰依する」という意味です。
大師: 弘法大師空海のことです。
遍照金剛: 空海が唐で密教を学んだ際に授かった特別な称号で、大日如来の別名でもあります。
つまり、「南無大師遍照金剛」は、「私は弘法大師空海(=大日如来)に帰依します」という意味になります。
なぜ「南無大師遍照金剛」を唱えるのか
弘法大師への敬意: 真言宗では、弘法大師を宗祖として深く尊敬しています。
大日如来への帰依: 大日如来は、すべての仏の根本であるとされ、宇宙そのものを表す存在とされています。
悟りへの願い: 弘法大師の教えを学び、実践することで、悟りを目指すという願いが込められています。
日常生活と南無大師遍照金剛
お遍路さん: 四国八十八箇所霊場を巡るお遍路さんは、この言葉を唱えながら霊場を巡ります。
家庭での信仰: 真言宗の家庭では、仏壇に「南無大師遍照金剛」と書かれた掛け軸を飾り、日々の祈りの言葉として唱えます。
法要: 法要の際にも、この言葉が唱えられ、故人の冥福を祈り、家族の安泰を祈ります。
「南無大師遍照金剛」は、真言宗の信徒にとって、信仰の対象である弘法大師への深い敬意を表す言葉であり、日々の生活の中で実践される大切な言葉です。
南無妙法蓮華経とは、日蓮宗や法華宗などの仏教の宗派で唱えられる言葉で、「妙法蓮華経」という経典に深く帰依していることを表します。
各言葉の意味
南無: サンスクリット語の「ナモ」に由来し、「帰依する」「尊敬する」という意味です。
妙法: 深く奥深い真理のことです。
蓮華: 泥の中から清らかな花を咲かせる蓮の花のように、どんな状況でも清らかに生きることができる仏の教えを表します。
経: 仏陀の教えをまとめた経典のことです。
つまり、「南無妙法蓮華経」は、「私は、泥の中に咲く蓮の花のように清らかな仏の教えに深く帰依します」という意味になります。
南無妙法蓮華経の持つ意味
仏への帰依: 釈迦如来の教えである法華経の教えを信じ、その教えに従い生きようとする決意を表します。
生命の尊さ: すべての生命は仏性を持っているという、法華経の教えを信じることを意味します。
幸福への願い: この教えを実践することで、現世においても来世においても、幸福な人生を送れると信じられています。
日々の生活と南無妙法蓮華経
日蓮宗の信者は、毎日の勤行や様々な仏事の際に「南無妙法蓮華経」を唱えます。これは、単なる言葉の繰り返しではなく、仏の教えを実践し、自分自身の成長を願うための行動なのです。
「南無妙法蓮華経」は、日蓮宗や法華宗の信徒にとって、信仰の対象であり、日々の生活の指針となる言葉です。この言葉を唱えることは、仏の教えを心に刻み、より良い人生を送るための第一歩となります。
年忌法要とは、亡くなられた方を偲び、その霊魂の安らぎを祈る仏教の儀式です。 通常、故人の命日にあわせて、一定の年数ごとに執り行われます。一周忌、三回忌、七回忌などが一般的ですが、宗派や地域、家庭の考え方によって、行う年数は異なります。
年忌法要の目的
年忌法要の主な目的は、以下の通りです。
故人を偲ぶ: 亡くなられた方への感謝の気持ちを表し、その思い出を語り合う場となります。
霊魂の安らぎを祈る: 故人の霊魂が極楽浄土に生まれ変わり、安らかに過ごせるよう祈ります。
遺族の心の癒し: 悲しみや喪失感を乗り越え、新たな気持ちで生きていくための心の支えとなります。
年忌法要の流れ
年忌法要は、一般的に以下の流れで行われます。
僧侶による読経: 故人の冥福を祈り、様々な経典が読誦されます。
供養: 供物をお供えし、故人の霊前に焼香を行います。
法話: 僧侶から仏教の教えや故人に関するお話があります。
食事: 親族が集まり、故人を偲びながら食事をともにすることがあります。
年忌法要の回数と意味
年忌法要は、一周忌を皮切りに、三回忌、七回忌、十三回忌、十七回忌…と続きます。これらの回数は、仏教的な意味合いを持つとともに、遺族が故人を偲ぶ気持ちの表れでもあります。
一周忌: 亡くなってから満1年。故人の冥福を祈り、喪中から解放される節目とされています。
三回忌: 亡くなってから満2年。故人の霊魂が安らかな状態でいることを願い、供養を続けることの大切さを示します。
七回忌: 亡くなってから満6年。故人の冥福を祈り、遺族の心の安定を願います。
十三回忌、十七回忌…: 以降も、一定の年数ごとに法要を行い、故人を偲び続けます。
年忌法要に関する注意点
宗派や地域による違い: 年忌法要の内容や回数は、宗派や地域、家庭の考え方によって異なります。
規模: 一周忌や三回忌は、比較的大きな規模で行われることが多いですが、回忌が進むにつれて、規模を縮小することもあります。
費用: 年忌法要には、僧侶への御布施や供物などの費用がかかります。
年忌法要は、故人を偲び、遺族が心を癒すための大切な儀式です。 宗教的な儀式に抵抗がある方もいらっしゃいますが、故人のことを想う気持ちがあれば、どのような形であっても構いません。大切なのは、故人を偲ぶ気持ちです。
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