南アフリカの葬儀と国葬について

query_builder 2024/07/29
葬儀コラム一覧
著者:花で彩るお葬式 とむらび
南アフリカの葬儀

南アフリカは、金やプラチナの産出国として知られるほか、ラグビーが強い国としても知られています。
歴史的には、白人優遇策のアパルトヘイトが行われ、黒人差別が世界から批判された時代もあります。
そんな南アフリカで、どのような葬儀が行われているのか見ていきましょう。

南アフリカの葬儀

アフリカの葬儀は民族によっても異なりますが、特別な葬儀は行わず、自宅近くや道の傍などに土葬して済ませるケースも少なくありません。
一方、南アフリカでは、白人が入ってきた歴史やキリスト教の浸透などもあり、葬儀が行われています。
黒人社会での葬儀のスタイルは、亡くなった日の翌週土曜日に開催されるケースが多いです。
家族や親族をはじめ、友人や近所の人、職場の関係者など関係の深い人が集まります。
ほかのアフリカの民族は宗教施設に集まって葬儀をすることは少ないですが、南アフリカでは教会や集会所などに集まって葬儀が行われます。
日本との大きな違いといえば、葬儀の場で参列者が賑やかに歌ったり、踊ったりすることです。
最後くらい笑顔で楽しく送ってあげたいという考え方があります。

土葬が基本

南アフリカでは、火葬は行われず土葬が基本です。
棺に遺体を入れ、そのまま墓地の墓の土の中に埋められます。
土葬に立ち会う方もいますし、葬儀のみ参列して帰る方もいます。

南アフリカの国葬

南アフリカでは、政府によって国葬のマニュアルが定められています。
どのような人物が亡くなった時に国葬にするのか、葬儀の流れなどが定められており、日本のように国葬か否かと揉める心配は基本的にありません。
国葬の対象者として、カテゴリー1に現職の大統領、元大統領、次期大統領が掲げられ、カテゴリー2に現職の副大統領などが定められ、該当のカテゴリーによって会場がどこになるか、半旗を掲げる政府機関の範囲などが定められています。
黒人初の大統領であるネルソン・マンデラ氏が2013年に逝去した際には、規程通りに国葬が実施されました。
一方、デクラーク元大統領が逝去した際は国葬になっていません。
なぜかというと、デクラーク氏はアパルトヘイト下の最後の大統領であったことから、黒人から反対の声があがり、遺族が私的な葬儀を選んだようです。

エコな水葬

南アフリカは土葬が主流で、火葬は10%程度です。
2019年には、アクアメーションを合法化する法律が制定されました。
アクアメーションは日本では水葬と訳されますが、川や海に流すのはなく、アルカリ加水分解をして遺体を溶解して水に流す方法です。
反アパルトヘイトの人権活動家であり、ネルソン・マンデラ氏よりも9年早く1984年にノーベル平和賞を受賞し、黒人として初めて南アフリカ共和国・ケープタウン大主教を務めたデズモンド・ムピロ・ツツ氏が2021年に亡くなると、初めてアクアメーションが行われました。
地球温暖化に強い危機意識を抱いていたツツ氏が自ら望み、環境に優しいとされるアクアメーションを選択したのです。
その後、ケープタウンの聖ジョージ大聖堂で国葬が行われると、アクアメーション処理でわずかに残る分解された骨などが、大聖堂の祭壇の下に埋葬されています。

まとめ

南アフリカでは、近親者や職場の同僚などが集まって、歌や踊りで笑顔で亡くなった方を見送ります。
土葬が主流で火葬は1割程度ですが、アクアメーションを認める法律も定められました。

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