永代供養の納骨堂の選び方 種類や費用から考えるポイントとは

query_builder 2023/11/14
葬儀後に行う事
納骨堂イラスト

納骨堂は永代供養式のお墓の選択肢として、樹木葬や永代供養墓と並んで注目されています。

以前までは「身寄りのない方のお墓」という印象を持たれていた納骨堂ですが、近年では「屋内のお墓」として人気が高まっており、様々な種類が存在します。

今回は、永代供養の納骨堂を選ぶ際のポイントとして、種類や費用、お参りなどの視点から解説していきます。

納骨堂とは

納骨堂とは、遺骨を収蔵するための機能を持った施設のことです。納骨といえば「石のお墓」が真っ先に連想されると思いますが、納骨堂も遺骨を受け入れる施設として古くから存在します。

納骨堂の変化・歴史

納骨堂は、大正・昭和の時代では「身寄りのない方の遺骨を埋葬する施設」として認識されていたといわれています。災害や戦災によって引き取り手のいない遺骨が増え、そうした方々を埋葬する場所として、納骨堂が利用されたという背景があるためです。

また、納骨堂には「一時的に遺骨を預ける場所」という役割もありました。様々な事情からお墓への納骨に時間を要する際、一時的に遺骨を収蔵しておく施設として活用されていたのです。

そして近年、納骨堂は大きく在り様を変化させています。「屋内のお墓・新しいお墓のかたち」として、エンディング業界でも最も変化と発展が著しい分野となっており、様々な種類の納骨堂が登場しています。

永代供養とは

永代供養とは、本来ならば親族が行うお墓の管理などの供養を墓地管理者(お寺など)が担うことです。

あくまでも永代とは「ながい年月」という意味で、永遠に供養を行ってくれるわけではありません。多くの場合は一定の期限が設けられており、年忌法要(十三回忌、三十三回忌など)を区切りとして、遺骨の安置期間が定められています。

なお、安置期間を過ぎた遺骨は合祀され、他の方の遺骨と一緒に埋葬されます。

永代供養を取り入れたお墓を「永代供養墓」といい、近年人気の樹木葬も永代供養式が主流となっています。同様に、納骨堂も永代供養を採用する施設が主流です。

永代供養のお墓は「子どもや孫世代にお墓の面倒を残したくない」「子孫がいないため、お墓の管理をしてくれる親族がいない」などの事情を抱える方を中心に選ばれています。
※永代供養墓については「永代供養墓とは どんな種類やデメリットがあるかを解説」で詳しく解説しています。

納骨堂の種類

納骨堂の種類は大きく4つに分けられ、遺骨安置の方式は3分類できます。

・個人(家族)でスペースを持てる:「ロッカー型」「仏壇型」

・一つの空間で他の方の遺骨とともに安置される:「棚型(位牌型)」

・遺骨の安置場所とお参り場所が分けられている:「自動搬送型」

以下、それぞれの特徴を見ていきます。なお、掲載している費用はおおよその平均で、施設によって異なります。

ロッカー型・仏壇型

ロッカー型は、コインロッカーのような納骨スペースを購入して、そこに骨壺を安置する方式です。費用は「20万円~」ほどと、かなり安価に抑えられます。

仏壇型も基本的なシステムはロッカー型と同じです。納骨スペースがロッカー型よりも大きく、そこに仏壇と骨壺を安置する方式です。

仏壇型の特徴としては「仏壇に対してお参りができる」「家族での継承を前提として購入できる」などが挙げられます。費用は「50万円~」ほどで、家族用として利用する場合は100万円以上の費用が必要となる場合があります。

棚型(位牌型)

棚型(位牌型)は、雛壇のような棚に位牌または骨壺を安置する方式で、個人のスペースは設けられていません。

身寄りのない方の遺骨を安置する、いわゆる古いタイプの納骨堂が棚型(位牌型)です。費用面では最も安価で「~10万円」ほどで利用できます。

自動搬送型

自動搬送型は、バックヤードに遺骨を安置しているスペースがあり、ICカードなどを使用することで、遺骨がバックヤードからお参りスペースへ自動で運ばれてくるという方式です。

近年になって開発された最新式の納骨堂で、立地も都心部を中心に建設されており、宗教施設として整備された内装も含めて「新しいお墓のかたち」として人気を集めています。

立地や設備などの問題から費用は「70万円~」と比較的高額になり、100万円を超える施設も珍しくありません。

永代供養の納骨堂を選ぶ際のポイント

永代供養式の納骨堂は種類によって異なる特徴を持つため、まずは「自分がお墓に何を求めているか」を明確にしておき、希望に合った納骨堂を選んでいきましょう。

お墓の費用を抑えたい

永代供養式のお墓は、一般的なお墓に比べてかなり費用を抑えることができます。株式会社鎌倉新書「お墓の消費者全国実態調査(2022年)」によれば、一般墓の購入には平均158.7万円が必要になるのに対し、樹木葬では69.6万円、納骨堂では83.6万円と大幅に費用を抑えられます。
参考:https://guide.e-ohaka.com/research/survey_2022/


ただし納骨堂は、その種類によって大きく費用感が異なります。例えば自動搬送型の納骨堂の場合、一般的なお墓とほとんど変わらない費用が必要となる場合もあります。

費用から選ぶ場合は「ロッカー型」または「棚型(位牌型)」から検討してみるとよいでしょう。

アクセス面を優先したい

納骨堂は他の永代供養式のお墓と比べて、全体的にアクセス面で優れているといえます。都市部であれば、だいたいの種類の納骨堂を見つけることができるはずです。

ただ、都市部ほど地価の影響を受けて価格が高くなる傾向があるため、費用面との折り合いを見つつ検討するとよいでしょう。

納骨数が重要

永代供養式のお墓を選ぶ理由として、跡取りがなく自分の代で継承が途絶えてしまうため、無縁墓にならないように永代供養式へ改葬する場合があります。

ただ、永代供養式は個人や少人数での利用を想定する種類が多いため、先祖の遺骨も埋葬したいとなると選択肢はかなり狭まります。

納骨堂の場合、「自動搬送型」「仏壇型」であれば、比較的多くの遺骨を収蔵できます。ただし、遺骨の収蔵数が多いと、永代供養式でも100万円以上の費用が必要となる場合が多いので注意しましょう。

家のお墓として継承したい

田舎のお墓が遠いために管理が困難となり、都市部近郊の墓地に改葬する事例が増えています。その際に改葬先の候補として挙がるのが、近年になって整備された納骨堂です。

「自動搬送型」「仏壇型」の納骨堂の多くは積極的に改葬を受け入れており、手続きを踏めば、一般的なお墓のように子孫へ代々継承していくことができます。

納骨堂は屋外のお墓と異なり、お墓参りにも天候の影響を受けず、掃除や草むしりなども必要ないといったメリットがあり、人気を集めています。

お参りが可能かどうか

永代供養式のお墓では「どこに向かって手を合わせればいいかわからない」など、親族・友人がお墓参りの際に戸惑ってしまうといったの悩みがよく挙がります。納骨堂では「ロッカー型」「棚型(位牌型)」で起こりがちです。

その点、「自動搬送型」「仏壇型」はお参りを前提とした設計が施されており、一般的なお墓とおおよそ同じ作法でお参りができます。
※屋内のため火が使えないなどの違いはあります。

経営母体の安定性にも注目

納骨堂を選ぶ際は、経営母体の安定性を確認しておくと安心です。「宗教法人であれば安心」と考えられがちですが、2022年10日には札幌市で納骨堂「御霊堂元町」を経営する宗教法人が経営破綻し、檀家さん773軒に対して遺骨の引き取りを求める問題が起きました。
参考:北海道新聞「納骨堂経営、札幌の宗教法人が実質破綻 檀家773軒に遺骨引き取り要求」https://www.hokkaido-np.co.jp/article/745915


納骨堂は屋外の霊園と異なり、建物の維持・補修が必要となります。さらに「自動搬送型」では設備の維持管理も大きな負担となるため、「永代供養」の面で疑問視されることがあります。納骨堂を選ぶ際は、こうしたリスクについてもよく検討しましょう。

まとめ

納骨堂は、施設によって特徴や費用が大きく異なります。一口に「永代供養の納骨堂」とはまとめられないため、まずはお墓に対して何を優先して求めるかについて考えてみましょう。

弊社「とむらび」ではご葬儀だけでなく、お墓や遺品整理などのアフターフォローも行っております。

24時間365日、経験豊富なスタッフが無料相談を承っておりますので、お気軽にご連絡ください。お客様の置かれた状況やご希望から、最適なご葬儀やお墓をご提案させていただきます。




筆者の経歴


花で彩るお葬式「とむらび」代表取締役 平井旭彦


花で彩るお葬式「とむらび」は、代表取締役の平井旭彦が大手花屋時代に感じた『葬儀を低価格で、ご遺族に寄り添ったお葬式を提供したい。花祭壇を低価格で、故人を沢山のお花で彩るサービスをしたい。』との思いから、2016年11月1日に川崎市宮前区有馬で創業した葬儀社です。川崎市をはじめ、横浜市の葬儀経験も豊富な葬儀社です。

弊社では、ご遺族様のご要望に柔軟に応えられるように、選べる葬儀プランをご用意しております。
併せて、川崎市民の公営斎場、「かわさき北部斎苑」「かわさき南部斎苑」と横浜市民の公営斎場「横浜市北部斎場」を利用することで、葬儀費用が安く抑えられます。
それぞれの、ご家族の事情に合った最適な葬儀プランをご提案させて頂きます。葬儀料金・費用面についても是非ご相談下さい。

弊社は、元花屋ということもあり、『低価格な葬儀でも、沢山のお花でお見送りできる』と皆様から非常に高い評価を頂いております。おかげ様で、「リピーター」に「ご紹介」の依頼を多く頂いております。
これからも、『低価格でも高品質な葬儀サービスに、ご遺族の気持ちに寄り添ったお葬式』を目標に、従業員一同努めて参ります。

葬儀社:花で彩るお葬式「とむらび」

運営会社:株式会社ヒライ 
相談サロン:〒216-0003 神奈川県川崎市宮前区有馬9丁目3-14 弥生ビル 1F

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