葬儀の日程の決め方　火葬場の混雑や六曜はどう影響する？

火葬場の空き状況は、葬儀の日程を決めるうえで最も重要な確認事項です。

一般的な葬儀では、告別式の後にそのまま火葬場へ向かいます。そのため原則として、火葬場の予約が取れた日が告別式の日取りとなり、その前日がお通夜となります。

ただ近年、都市部近郊では火葬場が混み合い、なかなか希望通りの予約が取れません。また、火葬場にも予約時間があるので、希望の日時が空いていない場合は日程を延ばすことになってしまいます。

とくに横浜市は火葬までに時間がかかることで有名で「1週間待ち」も珍しくありません。
参考：読売新聞「火葬まで１週間！…現代の葬儀事情」（2018/03/21）

前述の通り、葬儀のかたちによって必要な日数が異なります。一般的な葬儀では通夜と告別式で2日間を要しますが、一日葬や火葬式では1日で葬儀を終えます。

ただ、葬儀を1日で終えるのはメリットばかりではありません。お通夜は働き手や学生など、平日は夕方からでないと参列しにくい人たちのお別れの場としても機能していました。

お通夜を省略することで、参列者の都合が付きにくくなる側面もあるため、念入りに検討・調整をしましょう。

菩提寺や懇意にしている宗教者がいる場合は、宗教者のスケジュールとのすりあわせが必要になります。宗教者側にも予定がありますので、なるべく早く連絡してスケジュールを確認しましょう。

日程が調整できない場合、同じ宗派の別の僧侶を派遣してもらうなどの対応も検討します。

特定の宗教者との付き合いがない場合は、「とむらび」が責任を持って僧侶を手配いたします。

近年は家族葬など小規模の葬儀が主流になっていることから、参列者の予定を優先する場合もあります。

とくに通夜を省略する一日葬では、告別式のみが別れの場となるため、参列者の予定を確認したうえで執り行うことも少なくありません。

多くの火葬場は、友引を休館日としています。葬儀業界では友引を「故人が友（参列者）をあの世へ引っ張っていく」として、葬儀を避けるのが通例となっているためです。

これにより、友引の翌日に予約が集中してしまい、2、3日先延ばしになってしまうことも少なくありません。
※迷信である六曜によって公共の施設が閉じることを良しとしない見方もあり、友引でも稼働する火葬場も増えてきています。

なお、友引にお通夜を行うことや、仏滅に葬儀を行うことは問題ないとされています。葬儀と六曜の関係については、こちらの記事を参考にしてみてください。
「仏滅に葬儀は行えるか　避けるべきは「友引」？」